天理が星城にも完封勝利。世代屈指の遊撃手が攻守で躍動



適時二塁打を打つ戸井零士(天理)

<愛知県招待試合:天理2-0星城>◇5日◇刈谷市営

 招待試合最終戦を迎えた天理(奈良)は星城と対戦した。

 3回裏に戸井 零士内野手(3年)の2点適時二塁打で先制し、その2点を守りきり、完封勝利。非常に内容のある勝利だった。

 星城の先発、最速146キロをマークした田島 善信投手(3年)に対して、戸井の狙いは定まっていた。3回裏の打席について「直球は非常に速かったですけど、変化球も速いので、ストレート待ちで対応ができました」と126キロのスライダーを振り抜き、左翼線を破る適時二塁打で2点を入れた。

 戸井はこの招待試合で、17打数6安打をマーク。一番疲れが出る招待試合最終試合で、高い集中力で打撃ができた。享栄戦では149キロ左腕・東松 快征投手(2年)の145キロのストレートを捉えてのフェンス際の中飛もあった。戸井自身、「享栄戦の前半はアウトになりましたが、良い打球も多かった」と手応えを口にしていた。

 招待試合では、140キロ台の直球と変化球にも対応できる姿を示しすと同時に、守備でも非凡なところを魅せた。戸井の守備は堅実さとスピードを兼ね備えている。肩が強く、外野の芝生と土の境目付近で守っている。だが、打球が転がると、猛然と突っ込み打球を処理する。また三遊間、二塁ベース寄りの打球にも素早く追いつき、アウトを決める。星城戦の初回でも好守備を見せ、スタンドを沸かせた。戸井は「捕りやすいバウンドを見極め、捕球することができています」と手応えをつかんでいる。

 中村監督も戸井の守備について、「これまで一歩引いたといいますか、ちょっと怯えてしまうこともあったんですけど、この4試合、すべて積極的にいけていました。愛知の4校はどの打者も打球が速いことを想定して、我々もノックで速い打球を打ちましたけど、よく反応ができていたと思います」と高評価をしていた。

 天理出身の右打ち遊撃手、太田 椋内野手(オリックス)を彷彿とさせる。もちろん戸井は太田のことをリスペクトしており、さらに高いレベルに到達するために攻守ともにレベルアップしたいと語る。

 安定した守備と高い打撃技術に加えて、盗塁を決めるなどの走塁技術の高さも遺憾なく発揮した戸井。翌週には世代屈指の左腕として注目されつつある阿南光(徳島)の森山 暁生投手(3年)との対戦が予想されるが、ここでも結果を残すことはできるか。

(記事:河嶋 宗一