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エース・萬谷大輝が投打で躍動。花巻東がサヨナラ勝ちで4年ぶりの決勝進出



先発・萬谷大輝(花巻東)

 秋季東北大会準決勝。八戸工大一と4年ぶりのセンバツを狙う花巻東との一戦になった。

 まず先制したのは花巻東。まだ制球が安定しない八戸工大一の先発・廣野 風雅から選んで二死満塁のチャンスから2番熊谷 陸の2点適時打で先制した。
 しかし4回表、八戸工大一は一死から3番砂 頼人の右中間への二塁打でチャンスを作り、振り逃げでチャンスを作り、5番・舘宥丞のスクイズで1点を返し、6番工藤 寛大の左前適時打で同点。

 廣野も立ち直り、躍動感溢れる投球フォームから繰り出す常時120キロ後半~135キロ程度の速球と、120キロ近いスライダーを低めに集め、打たせて打ち取っていく。佐々木麟太郎に対しては第1打席はフェンス際のライトフライ、第3打席は135キロのストレートで詰まらせて遊ゴロに打ち取るなど、持ち味を発揮していた。その中でも切れのあるスライダーを自信とする廣野は強打の花巻東打線を抑えていた。

 6回裏、花巻東は9番渡辺 陸の適時打で勝ち越しに成功したが、7回表、八戸工大一は二死から9番志田 健晟の左前安打で出塁すると、1番須藤 廣尊が左中間を破る適時二塁打で同点。

 試合は9回まで決着がつかず、延長戦へ突入。花巻東は先頭打者が敵失から出塁すると、犠打でしっかりと送り、打席に立ったのはここまで力投を見せるエース左腕の萬谷 大輝だ。第1打席でも安打を記録しており、「ストレートを張っていたので、狙い通り打てました」と直球を振り抜き、打球はライトへ。サヨナラ打となり、花巻東が4年ぶりの決勝進出が決まった。

 ここまで大差での勝利が多かった花巻東にとって初めての接戦。佐々木監督は「ミスもあり苦しい試合だった」と振り返り、その中でヒーローに挙げたのが完投勝利の萬谷だ。この日も120キロ中盤の速球、スライダー、チェンジアップを散らせながら9安打を許したが3失点にとどめた。
「よく投げてくれました」とエースをねぎらった。

 佐々木 麟太郎が注目されるが、しっかりとバントを成功させ、得点にできる勝負強さや、ランナー二塁からワンヒットで還せる走塁技術の上手さなど、内外野ともに鍛えられている。
 主将の田代は「新チームがスタートした時から神宮大会を目指しているので、決勝に勝ちたいです」と東北大会優勝を目指し、聖光学院との決勝戦に臨む。

(記事:河嶋 宗一