1日の決勝ではどういった投球を見せるのか楽しみだが、敗れた天理も十分今年のらしさを発揮して東海大相模と接戦を演じた。わき腹の痛みからエース・達 孝太はベンチスタート。だが、天理先発・仲川 一平東海大相模の攻撃を凌いだ。

 昨秋の県大会準々決勝・御所実戦で初めて公式戦で登板するなど、練習試合を含めても投手陣で最も投球イニングは少ない。経験の浅い仲川を天理は抜擢した。この抜擢に「達だけじゃないと思ってマウンドに上がった」という仲川は8回1失点とこれ以上ない投球で、試合を作った。そして、仲川を盛り立てた野手陣の守備も非常に安定していた。エラーこそ2度記録しているが、落ち着きある安定感抜群の守備で仲川を盛り立てた。

 ショート・杉下 海生をはじめ、ランナーがいなければ二遊間は深めの守備位置を取るなど、シフトの工夫を凝らしているところもあったが、それだけで東海大相模の打球をさばけるわけではない。元々、今年は投手を中心にした守備型のチームだと中村監督は以前の取材から語っていた。取材時も守備の基本練習を徹底的に行い、守備力強化を図ってきた。

 また天理の方針として、オフシーズンは基本を徹底的に見直す時期として、今回は近畿大会が終わってからはあまり練習試合を行わずに、練習に時間を費やした。そうした基礎の徹底がセンバツの準決勝で出たと言っても過言ではない。内山主将も「守備に自信があったので、オフシーズンにやってきた成果が出たと思います」と冬場の成果に手ごたえを十分に感じていた。

 ただ、全国区の投手を擁するチームに勝つには打力も必要だ。甲子園での経験を糧に、奈良を勝ち抜き、夏の甲子園で再び戦いを見られることを期待したい。

(取材=編集部)