常総学院、ダブルエースの粘投で初戦突破



秋本 璃空

 大会5日目にして早くも6試合目の延長、そして今大会最初のタイブレークにもつれる大接戦となった常総学院敦賀気比の一戦。先に試合を動かしたのは常総学院だった。

 一死満塁から相手のミスと2番・伊藤 琢磨のタイムリーで4点を先取。試合の主導権を握って試合を進めていく展開となったが、敦賀気比も簡単に終わることはなく、7回に敦賀気比が1番・東 鉄心の犠牲フライなどで3点を返すと、続く8回にもタイムリーが飛び出して5対5となった。

 その後、延長12回まで戦うも決着を付けることが出来ずに、大会ルールに従ってタイブレークに突入。先攻の常総学院は5番・秋本 璃空のタイムリーから打線に火がつき、一気に4点を追加して勝負あり。最後は8回からマウンドに上がっていた2番手・大川 慈英がきっちり抑えて、常総学院敦賀気比に9対5で勝利した。

 最後まで粘り強く戦い抜いた両チームだったが、投手陣の仕上がり具合は常総学院の方が1枚上手だった。

 先発・秋本は7回投げて打者21人に四死球8つと多かったが、被安打3と相手打線を封じたと言ってもいい結果だ。最速143キロが計測されたが、秋本にとってはスピードだけが武器ではない。秋本本人も以前の取材で、「自分の持ち味は制球力の高さなので、ゲッツーをとりたい場面はゲッツー、三振を取れる場面は三振を。そんな投球をしたい」と誓っていたが、その想いは今日も変わらない。

 「球速以上のボールが来ていた」とキャッチャーの田辺選手が語った最速143キロを真っすぐは計測したが、その他にも鋭く変化するスライダーにタイミングを外すチェンジアップと多様なボールを使い分けて打者を翻弄した。それらを駆使して序盤は併殺打に抑えるなど、自分らしさを発揮できたことに手ごたえを感じた。

 また四死球が8つになったことについても「制球が乱れたことで、相手打者がインコースに手が出にくくなったと思います」とポジティブに結果を捉える秋本。その反面で後半以降に対応されてからピッチングが苦しんだことを反省に掲げたが、全国の舞台で結果を残せたことを自信にして春以降の活躍が楽しみだ。

 そして秋本の次に登板した大川も立派な投球だった。秋本同様に注目されている投手だが、この日は146キロがマックスだったが、このボールを軸に敦賀気比打線を封じ込んだ。

 エラーが出るなどピンチを招くシーンもあったが、「マウンドでは負ける気配はなかった」と大川は振り返っており、勝つことだけを意識して腕を振り続けることで勝利に貢献した。ただ変化球をはじめ制球力に課題を残したと大川は語っており、次戦に向けて修正していく課題となった。

 まだ大会は始まったばかりだが、どういった活躍を見せてくれるか楽しみだ。

(取材=編集部)