ドラフト上位候補・達孝太に負けない快投を見せた日高大空(宮崎商)に多大な可能性が!



達孝太

 近畿6枠目で選抜を勝ち取った天理が、九州大会4強の宮崎商との投手戦を7対1で制して、2回戦へ駒を進めた。

 試合が動いたのは2回、天理は4番・瀬 千皓のヒットと宮崎商の守備の乱れから二死三塁としたところで7番・木下 和輔と8番・達 孝太の連続タイムリーで2点を先制した。

 7回には1番・内山 陽斗主将のタイムリーなどで一気に4得点で勝負あり。このリードを天理エース・達が守り切る。130キロ中盤の制球力抜群の真っすぐを軸とした投球で宮崎商打線を封じる。8回に宮崎商3番・中村 碧人のタイムリーで1点失ったが、7対1で天理が勝利して、2回戦へ駒を進めた。

 それでも終盤までは点差はわずか2点。強打で知られ、高校野球界の名門校・天理宮崎商は食らいついて互角の展開を見せてきた。その立役者と言ってもいいのは宮崎商エース・日高大空だろう。身長178センチと決して大柄な選手ではないが、全身を使って勢いのある、流れるようなフォームからは、常時130キロ中盤の直球は手元でまっすぐ伸び、いわゆる質の高さが考えられる。

 天理の剛腕・達のような140キロ超えのストレートはないが、内外しっかりと投げ分けるコーナーワークがある。そして緩急をつけた投球も自在だった。



日高大空(宮崎商)※写真は昨秋の練習試合より

 その日高の投球のポイントは下半身だ。

 「体重移動で下半身をしっかりと使って、指先に力が伝わるように気を付けています」と以前の取材時では答えていた。そのためにもまずは足を上げた時にしっかりとバランスよく立てるか。そこにもポイントを置いて普段からピッチングをしている。

 指揮官の橋口監督も信頼するエースが大舞台で好投を見せたが、それを支えたのは真っすぐだけではない。変化球も実に有効的だった。110キロ台のスライダー、チェンジアップ、100キロ台のカーブはいずれも低めに落として、空振りを奪うことができていた。天理・内山主将によると分かっていても打てないものがあったと語る。

 「左打者にはチェンジアップ、右打者にはスライダーで攻められて、チームとしてストライクゾーンは上げて勝負しましたが、つい手が出てしまいました。さらに直球にも力がありました」

 緩急差をつけた投球に天理打線が我慢しきれずに、緩い変化球に手が出てしまい、苦戦を強いられる結果となった。

 とはいえ、満足いく投球だったわけではない。

 「カーブはタイミングを外すために使っていましたが、有効だったと思います。全体的には低めを丁寧に攻めていましたが、ピンチの場面で甘くなってしまったのは反省です」

 しかし全国区のチーム相手に堂々たる投球を見せたのは、1つの自信となったのではないだろうか。

 フォーム、制球力、コンビネーション、どれをとっても一級品で、その将来性は無限大だ。

(取材=編集部)