まるで別人。石田隼都が最速146キロ左腕へ変貌し、東海大甲府打線を圧倒



東海大相模・石田隼都

 1回戦の注目カードの1つに挙げられていたTOKAI対決。東海大相模東海大甲府による昨秋の関東大会準々決勝の再戦。その時は東海大甲府がサヨナラで勝利することとなったが、今回は東海大相模がリベンジを果たす形となった。

 6回まで両チームのスコアに0が並ぶ試合展開だったが、7回に東海大相模が試合を動かす。一死から4番・柴田 疾のヒットを皮切りにしてチャンスを作ると、東海大甲府バッテリーのミスで先制。思わぬ形で均衡が崩れたが、東海大甲府も8回に4番・久井 竣也のタイムリーで同点に追いつき、延長戦にもつれ込んだ。

 両チームの意地がぶつかる一戦は延長11回、東海大相模2番・大塚 瑠晏と4番・柴田のタイムリーで2点を追加。これで3対1とした東海大相模が再びリードをも奪ってゲームセット。3対1で東海大相模東海大甲府にリベンジを果たした。

 東海大甲府は終盤に追い上げてきたが、この男が流れを食い止めた。東海大相模のエース・石田 隼都だ。最速142キロで、高速テンポが最大の武器だったが、この試合では真っすぐでレベルアップした姿を見せた。

 9回裏に自己最速となる146キロを計測。「この冬は下半身を中心としたウエイトトレーニング。さらにはランニングを中心に練習に取り組んできた」という筋力アップが、球速にも還元された。実際に対戦した東海大甲府・木下 凌佑も「ずっと課題にしていた速球を打ち崩せなかった」と語れば、4番・久井 竣也も「真っすぐのキレが秋よりもレベルアップしていた」と進化した真っすぐに圧倒されたことを語る。

 またこの試合では。変化球は120キロ中盤の切れ味鋭いスライダー、チェンジアップなどを混ぜたが、ストレートの威力が増したことで、空振りが増えたことも石田にとっては大きなプラスだろう。

 そして、フォームの変化も大きい。ランナーがいなければワインドアップで動き出していた石田だが、この日はセットポジション。「足の上げ方を安定させるため」だというセットポジションだが、こうした変化も石田の安定した投球に繋がった。

 緊急事態宣言の影響で練習試合は少なかった東海大相模。石田も実戦登板の機会が減ったが、「スピードが上がっているのがわかったので、成長の手ごたえは感じました」と甲子園の舞台で手ごたえを感じ取った。

 「抑えられて良かったですが、ボールが浮いてしまってテンポが良くなかったです」と課題を口にしたが、まずは2回戦へ勝ち進むことが出来た。次戦以降も東海大甲府戦のような投球を見せられるか注目したい。

(取材=編集部)