神戸国際大附が総力戦で注目左腕・木村大成を打ち崩す



関悠人(神戸国際大附)※写真は昨秋の公式戦より

 19日、仙台育英島貫 丞主将の選手宣誓で始まったセンバツ。開幕戦は地元兵庫・神戸国際大附と。北海道王者・北海が激突。注目投手・木村 大成と二刀流・阪上 翔也の投げ合いで始まったが、序盤から動く。

 北海が2回に押し出しで先取点を奪うと、5回には林 大海のタイムリーで2点目。北海がリードするも神戸国際大附は6回に西川 侑志のセンター前で2対1。そして9回に先頭・松尾 優仁を出すなど、ダブルスチールで同点。2対2として試合は延長に突入する。

 3番手・武本 琉聖が10回表を抑えると流れは神戸国際大附。一死満塁から途中出場だった5番・神戸国際大附がセンターへサヨナラ打を放ち、3対2。開幕戦は神戸国際大附が劇的な勝利で2回戦へ進んだ。

 この勝利には青木監督も「まさかこんな展開になるとは思わなかったので、勝利の瞬間は嬉しかったですね」と開口一番に語った。

 相手は大会注目の世代屈指のサウスポー・木村。公式戦は39回3分の2が無失点で、切れ味鋭いスライダーが次々と三振をマークする。大量得点は至難の業で、神戸国際大附もエース・阪上をマウンドに上げたが、コンディションは万全とは言えず、早めの継投を余儀なくされた。



楠本 晴紀(神戸国際大附)※写真は今春の練習試合より

 そんな中で試合を持ちなおしたのは昨秋は控えだった2番手・楠本 晴紀だった。大会前の練習試合で140キロに最速を更新するなど一冬かけて成長してきた左腕だった。青木監督は「楠本の元気に良さにかけました」と起用理由を語るが、そこで起用される投手まで成長したのは、並大抵のことではできない。また、そんな力投を支えた山里 宝(2年)も二塁守備で好プレーを連発し、観客の目を惹いていたが、山里も秋までは出番がなかった選手だ。

 そしてサヨナラ打を放った関は、楠本とは対照的に秋は主力選手だったが、今大会はベンチスタート。途中出場から結果を残せたが、「ベンチの中で集中はしていました」と準備はできていたことを語る。

 楠本はじめ何名か秋は主力選手ではない選手たちが、甲子園ではメンバーとなった。このことについては、「何人も選手が上がってきて負けないようにしていて、控えの活躍はチームが強くなる方法だと思います」と関は語る。

 昨年の冬場の取材時では「秋のメンバーのままはないぞ」と青木監督は選手たちに声をかけ、完全なレギュラーメンバーがいないことを伝えていた。一冬かけて競争意識とチーム力を底上げして、総力戦で好投手を攻略したといっていいだろう。一冬かけて伸ばしてきたチーム力で選抜はどこまで勝ち上がれるか。2回戦以降の戦いぶりにも注目したい。

(取材=編集部)