夏を見据えてのガチンコ対決、文京が総合工科に逆転勝ち



総合工科・文京

 去年からの新型コロナウイルスの感染拡大による制限は今年になっても、東京都では三度目の緊急事態宣言が発せられるなど、決して芳しい状況ではない。それでも、すべての活動が禁止されていた去年に比べると、それぞれで対応策も見出せてきたということもあってよくはなっているというところか。学校では、各責任管轄の下で、分散登校をしながらも、部活動としても動いているという現状のようだ。

 とはいえ、それは去年の今の時期よりは少しマシと言うだけで、決して従来の活動状態には及んではいない。それでも、今年の夏は現状では選手権大会も開催されることになっているし、そういう目標があれば、そこへ向けて努力していかなくてはならない。また、そうした目標があるからこそ、不自由な状況ながらも部活動として頑張っていかれるのでもある。

 そして、現場を預かる指導者たちは、そんな中でも少しでもいい環境で、いい状態で活動させてあげたいという思いは強い。ことに、今年の3年生たちに至っては、一番技術的にも精神的にも成長していくと言われている2年生の期間の半分は登校しない中でのオンラインの自主練習みたいな環境でしかなかった。

 その後に夏の代替大会を戦い、新チームとなった秋季大会こそ、ほぼ従来に近い形で出来たものの、その課題を克服して挑みたいという春季大会で、東京都の場合は一次予選は中止。春の本大会は、秋の代表校のみで戦うという形になってしまった。

 都立文京は、昨秋の一次予選を勝ち上がっていたので、秋季大会と今春の大会を戦うことは出来ていたが、都立総合工科は結局、メンバー選びとしても昨秋の一次予選しかないまま、ここまで来てしまった。
 「去年の3年生も気の毒でしたが、今の3年生は、高校野球で一番大事な時間を満足に過ごせていませんから、もっと可哀想です」という文京の梨本浩司監督の言葉は、多くの現場の指導者の思いを代表していると言ってもいいであろう。

 ことに、全般的に私立校に比べて規制の厳しい公立校ではある。それでも、夏の大会が開催される以上、各校とも、ぶっつけ本番というワケにはいかない。可能な限りは、練習試合などを組んでいきたいというのが現場を預かる指導者たちとしても本音であろう。