福岡大大濠が決勝進出!1年生右腕・馬場が1安打完封



トルネード気味のフォームが特徴の馬場拓海(福岡大大濠)

 3回に3番・山下 恭吾遊撃手(1年)のタイムリーなどで2点を先制した福岡大大濠。投げては九州大会初登板の右腕・馬場 拓海投手(1年)が宮崎商打線を1安打完封。エース左腕・毛利 海大投手(2年)の温存に成功し、4年ぶりの決勝進出を果たした。

 8回一死までノーヒットピッチング。宮崎商の橋口光朗監督に「打てなかった。タイミングがとりにくく、術中にはまってしまった」と言わしめたように、トルネード気味の変則フォームから、繰り出されるタイミングの取りにくい球で宮崎商打線を完璧に抑えた。

 先発を告げられたのは前日(11月4日)の休養日。八木啓伸監督は、「調子が良かったので、どこかで投げさせてみたいと思っていた」と登板機会を伺っていた。福岡県大会決勝の九州国際大付戦でも先発したという右腕は、当時とは違って「緊張はあまりしなかった」と心境を語る。九州準決勝。来春を考えれば、プレッシャーが少なくなったことが想像できる。指揮官に「予想以上」と驚かせるピッチングで、最後まで投げ切った。

 試合後のテレビインタビューでは恥ずかしそうに、少し小さな声で話したのが印象的だった。エースの毛利は、「人見知りだと思います」と1つ下の後輩を頼もしそうに見つめる。微笑ましい光景だった。トルネード気味のフォームにしたのは中学校2年の時。「当時の監督からタイミングがとりにくくなるから」とアドバイスされて始めた。初見では打ちにくく、この日のように術中にはまると相手は簡単には得点できない。課題は四球。この日は初回と6回の先頭打者に四球を与えた。八木監督は、「1回と(グラウンド整備明けの)6回の先頭。この2つの四球がなければ100点」と話す。ただまだ1年生。この日の経験が来年、再来年への大きな財産となる。

 エースも後輩のピッチングに刺激を受けている。「馬場は球数(この日は119球)が少ない。テンポも良い。自分は1回戦で154球、準々決勝で164球と球数が多い。馬場のピッチングは刺激になる」と話す。

 1年生の好投で毛利、馬場と2枚看板が出来上がった九州大会。3試合で失点1と安定した戦いを見せる。地元開催で、延長サヨナラ勝ちで勢いのある大崎との決勝で指揮官がどのような投手起用を見せるか。「九州優勝」の目標に、あと1つだ。

(取材=松倉 雄太