今大会注目カードは大阪桐蔭に軍配!先発投手2人の好投が光る!



藤江星河 ※2019年10月27日の秋季近畿地区大会より

 まさに激闘、死闘だといってもいい実力の拮抗した一戦だった。2018年に春夏連覇した大阪桐蔭。対するはアグレッシブベースボールを掲げ、2015年に日本一に輝いた東海大相模。東西の超名門が激突した。

 戦前から多くの注目を集めた一戦は初回、大阪桐蔭が1番・池田 陵真のフェンス直撃の二塁打でチャンスを作る。続く加藤 巧也のファーストゴロで池田はアウトとなったが、それから加藤が三塁まで進むと、5番・吉安 遼哉のタイムリーで先制に成功した。

 このリードを守ったのがエース・藤江 星河だった。
 セットポジションからの足を高く上げて軸足にタメを作り、その力を逃すことなく重心移動して角度のつけたボールを投げ込んでいく。そこから最大の武器であるチェンジアップやスライダーなどの変化球もストライクゾーン近辺に集まり、バッターは手を出さざるを得ない。

 昨夏も東海大相模近江林 優樹(現西濃運輸)のチェンジアップに苦戦を強いられたが、それと似たタイプの投手をぶつけられたと考えていいだろう。その一方で対戦した4番の西川 僚祐は「林さん以上にストレートに勢いがあった」と違いを語る。

 確かに藤江は140キロ前後をマークするストレートが持ち味でもあるクロスファイヤーに決まるなど、コーナーを広く使う投球も武器の1つ。そのボールがあるからこそ、的を絞り切れずに東海大相模の打撃が発揮できなかったのだ。

 だが、大阪桐蔭も2回以降は沈黙。東海大相模の先発を担った背番号10・石田 隼都が好投を魅せる。ピッチングは藤江と似た、角度の透けたストレートに大きく曲がるスライダーを駆使するサウスポー。だが考える時間を与えないハイテンポの投球が大きかったと考えられる。

 石田はキャッチャーからボールを受けてから1.6秒前後でモーションに入っていた。これが結果として大阪桐蔭打線を封じることに繋がった。