慶應大学が関西大学を破り、19年ぶり4回目の秋の大学日本一



19年ぶり4回目の秋の大学日本一を達成した慶應大学

 11月20日、明治神宮野球大会大学の部の決勝戦が行われ、慶應大学が2対0で関西大学を破り、2000年の第31回大会以来となる19年ぶり4回目の秋の大学日本一に輝いた。
点差だけを見れば、8対0と慶應義塾の圧勝だったように感じられるが、その点差ほどの力の開きがある訳では無かった。

 1回表、慶應大は二死一塁の場面から中日ドラゴンズ4位指名の4番・郡司 裕也仙台育英出身)が、レフトスタンドへツーランホームランを放ちいきなり2点を先制する。関西大の先発・森 翔平鳥取商出身)から大きな先制点を挙げた。

 慶應大の先発は左腕の高橋 佑樹。四隅を突く抜群の制球力と、緩急を上手く織り交ぜた投球術で関西大打線を翻弄していく。気がつけば7回までヒットすら許さず、スコアボードには「0」が並んだ。

 だが、関西大の先発・森だったが、2回以降は立ち直った。
 怪我もあり、台頭したのは今年4月の4年の春からという森。初回には郡司に本塁打を浴びたが、その後はキレキレの投球で慶應大打線を封じ込んでいく。森の持ち味は、切れ味抜群のストレートとブレーキの効いたスライダー。この2つの球種を軸として、学生最後となる今大会では大きな頭角を現した。

 高橋が完全試合を続けていたとは言え、点差は2点。次の1点をどちらが取るのか注目されたが、その1点を取ったのは慶應大学だった。
 8回表、慶應大は郡司の2タイムリーなどで4安打を集めて4点を追加し、これで点差を6点に広げる。9回にもさらに2点を追加して勝利を決定的なものとした慶應は、そのまま8対0で関西大学を下し、19年ぶり4回目の秋の大学日本一に輝いた。

 9回を投げきった高橋は、被安打3の完封勝利で胴上げ投手となり、「大学生活の中で最高のピッチングができました」と満面の笑みで話した。

 また今シーズン限りで退任する慶應義塾大・大久保秀昭監督は「感謝の気持ちだけですね。試合前に、1年間で最高の試合をしようと選手たちに言いました。本当に最高の試合をやってくれました」と話し、選手たちを手放しで誉めた。

 敗れた関西大学の森は、敗戦投手にこそなったが今大会で見せた投球は見事なものであった。卒業後は、三菱重工神戸・高砂でプレーする予定となっている。社会人野球ではドラフト候補としての活躍が期待できるだけに注目だ。

(記事=栗崎 祐太朗)