2019年10月27日 大垣公園北球場

中京大中京vs津商

2019年秋の大会 第72回秋季東海地区高等学校野球大会 準々決勝
印刷する このエントリーをはてなブックマークに追加   

中京大中京が攻守に圧倒した力を示して7回コールド完封でベスト4



力強い投球の中京大中京・高橋宏斗君

 来春の第92回センバツ大会の代表選考への重要な資料となる秋季地区大会。東海地区は基本的には2校枠しかないので、センバツを確定づけるには決勝進出が絶対条件となる。そこへ向けての大事なステップとなる準々決勝だ。そして各県1位校はこれが初戦となる。

 今大会優勝候補の1番手として本命視されている愛知1位の中京大中京も、この日が大会初戦となった。その中京大中京に挑む形となったのが、前日の1回戦で1イニング10点を奪うビッグイニングを作って好投手を擁する静岡商を下した三重2位の津商である。近年は県では上位に位置づけされる存在となっている。夏は出場実績があるが、春はまだないので、何とか悲願を果たしたいところでもあろう。

 そんな対決となった試合は、中京大中京が力の差を見せつけるような形となった。

 まずは初回、中京大中京失策で出た走者を内野ゴロで進めると、3番中山君の一二塁間をゴロで破るクリーンヒットであっさりと返して先制。

 さらに2回、四球とバント暴投で一死三塁とした後内野ゴロで2点目。なおも二死走者なしから村上君が会心の左前打で出ると、1番の西村君が続いて一二塁。中嶌君四球で満塁となった後、中山君が中前打してさらに2点を追加。そして4番印出君も左越二塁打してこの回5点が入った。

 津商の宮本健太朗監督は、先発として送り出した出口君をここで諦めてリリーフには左のやや変則気味のサイドスロー大西君を送り出した。大西君は、力のある中京大中京打線を上手にかわしていたが4回、西村君が左越へソロ本塁打を放って7点差とした。中京大中京としては、ちょっと大西君にハマりそうな様相になってきかかったところだっただけに、貴重な一発だったとも言える。

 そして、何より高橋宏斗投手が安定している中京大中京。前日は静岡商から1イニング10点を奪い爆発力を示した津商打線に対して、3回の大西君の二塁打一本のみに抑える好投で7回を完封した。ストレートは常時140キロは越えているというスピードで、制球もいいしスライダーの切れもよく、変化球も大きく曲がっていた。自身では、「そんなに調子は良くなかったので、そういう中でしっかりと投げられたのはよかった」と言うように、1安打完封でも満足はしていなかった。高橋源一郎監督も、「立ち上がりから序盤は、もう一つ切れ味がよくなかったけれども、4回5回くらいから、指の引っ掛かりもよくなってきて、やっといいボールが行くようになった」と見ていた。それでも、きっちりと完封したというあたりに高橋宏斗君の非凡さが感じられる。やはり、全国的にも注目の逸材の一人と言っていいであろう。そして、その高橋君をリードする印出君もしっかりと2打点となる二塁打を放って4番打者としての責任を果たした。

 これでベスト4に進出した中京大中京。しかし、高橋源一郎監督としては過去2度、センバツ切符目前の準決勝で悔しい負けを経験している。それだけに、「選手たちはフレッシュなので関係ないでしょうけれども、自分がそのプレッシャーをぬぐっていかないといけません。これから一週間あるのでじっくりと考えます」と、まずは快勝にも慎重に先を見据えていた。

 ほとんどやりたいことをやらせてもらえなかった津商は、完敗を認めざるを得ない試合であったかもしれない。それでも、一発こそ浴びたものの中盤は中京大中京の強力打線を抑えていた大西君は、それを一つの自信としていっていいであろう。

 

(取材・写真=手束 仁

■開催期間:2019年10月26日~11月3日(予定)
試合日程・応援メッセージ
トーナメント表

この記事についてTwitterでつぶやく この記事についてFacebbokに投稿する
【関連記事】
150キロ台到達へ!荒削りの145キロ右腕・牟田稔啓(香椎)の歩み 【ニュース - インタビュー】
常に謙虚な姿勢!驚異的な実戦派の巧打者・西村友哉(中京大中京)に迫る! 【ニュース - インタビュー】
第1121回 公式通算11本塁打の恐怖の核弾頭・西村友哉(中京大中京)の能力を引き出したロングティー 【2020年インタビュー】
第1013回 公式戦14本塁打の強打を築いた中京大中京のロングティー。そして質の高い日々の積み重ねが圧倒した実力を身につける【後編】【野球部訪問】
第6回 昭和の時代に北関東で躍進した工業校 前橋工(群馬)、宇都宮工(栃木)【高校野球の時代を作った商業校、工業校】
第1012回 グラウンドを最大限に使うことが堅い守備と強力な投手陣を生み出す 中京大中京【前編】【野球部訪問】
第5回 山陽道でそれぞれの時代を形成してきた岡山東商、広島商、宇部商【高校野球の時代を作った商業校、工業校】
第4回 山陰をリードしてきた伝統校である鳥取西と米子東が高校野球史を語る上で欠かせない理由【公立校特集】
第1102回 指揮官が絶賛する147キロ左腕・松島元希(中京大中京)。覚醒のカギは「良い意味で負けん気の強さ」 【2020年インタビュー】
第1092回 「自分の強みと弱み」を知っている剛腕・高橋宏斗 驕ることなく世代ナンバーワンピッチャーへ!【後編】 【2020年インタビュー】
第1091回 小柄な2番ショートが高校1年までの4年間で146キロ右腕になるまで 高橋宏斗(中京大中京)【前編】 【2020年インタビュー】
中京大中京vs健大高崎【2019年 第五十回記念 明治神宮野球大会】
中京大中京vs天理【2019年 第五十回記念 明治神宮野球大会】
中京大中京vs明徳義塾【2019年 第五十回記念 明治神宮野球大会】
中京大中京vs県立岐阜商【2019年秋の大会 第72回秋季東海地区高等学校野球大会】
中京大中京vs藤枝明誠【2019年秋の大会 第72回秋季東海地区高等学校野球大会】
第803回 切磋琢磨した3年間を糧に飛躍を誓う!草薙柊太(国士舘高)【後編】 【2018年インタビュー】
中京大中京 【高校別データ】
津商 【高校別データ】
第72回 秋季東海地区高等学校野球大会 【大会別データ】

応援メッセージ (1)

中京大中京中京の勝利を信じて信長末裔 2019.10.29
中京が強い年は(他チームも同じだが)、走攻守バランスが良い、鉄壁な守備、本格派右腕、4番右バッター大砲、卓越したトップバッターがいる。加藤/伊熊、武藤/栗岡、野中/森田、堂林/河合の時代がそうだった。今年のチームはそれを感じさせてくれる。
中京野球を表現出来るセンス溢れる選手が揃ったと思う。あとは試合前で勝負有ったと思わせる相手を圧倒する威圧感だけ。思い切り暴れて欲しいと願う。

応援メッセージを投稿する

試合記事トップに戻る サイトトップに戻る