関東一が初優勝 「可能性をつぶす」ことなく成長して頂点に



本塁打を放った4番の平泉遼馬(関東一)

 「このチームは甲子園で成長したチームで、まさかここまでやれるとは想像できませんでした。可能性をつぶさずに伸ばすことが大事なんだと思いました」

 試合後、関東一の米沢監督は選手たちの成長に思わず笑みがこぼれた。
 新チーム最初の昨秋都大会は16強止まりだった関東一だが、最後の公式戦となった「いきいき茨城ゆめ国体2019」の決勝は、10対2で海星を下して初優勝を果たした。

 初回から打線が活発だった関東一。初回に2番・藤松のセンター前タイムリーで1点を先制すると、同点で迎えた3回裏には、3番・渋谷、4番・平泉の連続ホームランで一気に点差を広げる。3番の渋谷はこれが高校通算20本目、そして4番の平泉はこれが高校通算41本目のホームランとなり、平泉は試合後は喜びを噛みしめた。
 「入ってくれて良かったです。最後の最後に1つ大きな結果が出て、うれしいですね」



優勝を果たした関東一

 投げては先発の谷 幸之助、そしてリリーフ登板の土屋 大和が好投を見せる。
 谷は140キロ台前半の直球を低めに丁寧に集め、5回を投げて4安打2失点、9奪三振の好投。そして土屋も4回を3安打無失点と完璧なリリーフを見せた。
 1年間、共に切磋琢磨してきた二人が、最後の公式戦の舞台で揃って仕事を果たした。

 その後も打線が繋がった関東一は10対2で海星を下し、初優勝を飾った。
 主将としてもチームを引っ張ってきた渋谷は「甲子園で負けた日に国体が決まってから、気持ちを切らすことなくここまでこれたと思います。野球をやってきた中で、一番楽しい大会でした」と充実した表情で話し、高校野球生活を振り返った。

 一方、敗れた海星だが、ここまでエースの柴田 蓮人、リリーフの江越 永輝 の奮闘で勝ち上がってきたが、決勝で惜しくも力尽きた。
 それでも加藤慶二監督は「二人は本当によく投げたと思います」と笑顔で話し、好投を続けてきた二人を労った。

 これで3年生の選手にとって、すべて公式戦が終わった。
 来年の国体は鹿児島での開催予定となっている。どんな高校が出場するのか今から楽しみだ。

(文=栗崎 祐太朗)