2019年09月08日 Dream Ballpark

チャイニーズタイペイ代表vsアメリカ代表

2019年 第29回 WBSC U-18 ワールドカップ 決勝
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スカウト部長・河嶋宗一の目が光る!全国逸材発掘レポート

これぞ決勝戦!チャイニーズタイペイが緊迫した勝負を制し、5大会ぶりの優勝!



歓喜のチャイニーズタイペイ

 チャイニーズタイペイvsアメリカの決勝戦は2対1でチャイニーズタイペイが勝利し、5大会ぶり3度目の優勝を飾った。

 白熱とした一戦を制したチャイニーズタイペイ。大会前はアメリカと強化試合を3試合行い、準備をしてきた。オープニングラウンドでも対戦し、計4試合戦っている。その結果は以下の通り。

【強化試合】
8月24日 アメリカ  7vs0 チャイニーズタイペイ
8月25日 アメリカ  6vs3 チャイニーズタイペイ
8月27日 アメリカ  2vs4 チャイニーズタイペイ
8月31日 アメリカ  8vs1 チャイニーズタイペイ
アメリカが3勝1敗で勝ち越しており、これが5度目の対決ではチャイニーズタイペイがこれまでの敗戦の悔しさを晴らす戦いを見せた。

 まずチャイニーズタイペイの先発・余謙は伸びのある速球を武器にする本格派右腕・余謙が好投を見せる。左足をゆったりと上げていき、右足の膝を適度に伸ばし、バランスよく立つ。そこから左腕のグラブを斜めに伸ばして、開きを抑え、振り下ろす投球フォーム。常時140キロ前半~146キロのストレートは手元でぐっと伸びる。ここまでチーム打率.302、3本塁打を誇るアメリカ打線を封じこむ。

 アメリカの打者のバットを見ると短くバットを持っている。それぐらいアメリカ打線は余の伸びのある直球を警戒していることだろう。だが、なかなかボールが当たらない。

 また、守備でもファインプレーがあった。捕手としてドラフト指名されたが、今大会は外野手でプレーしている羅暐捷が抜けそうな打球を二度も好捕。内外野の安定した守備で点を与えない。

 一方、アメリカ代表は先発した左腕のルーカス・ゴードンも好投。インステップ気味に踏み出し、常時130キロ中盤~140キロ前半の速球を投げ込み、さらに切れのあるスライダー、カーブを低めに集め、打たせて取る投球。

 試合が動いたのは5回、7番・王順和の三塁打でチャンスを作り、8番林子崴の中前適時打で1点を先制。林子崴はもともと投手登録の選手。貴重な適時打を放った。さらに7回裏には3番・羅暐捷が貴重な適時打。羅暐捷は29打数11安打11打点と勝負強さを発揮していた左の強打者。打撃技術の高さを発揮し、良いアピールを見せた。

 チャイニーズタイペイは7回途中から左腕エースの林昱岷が登板。中1日での登板となったが、ボールの切れは衰えておらず、140キロ前半の速球とスライダーでピンチを切り抜ける。

 そして8回途中から速球派右腕の陳柏毓が登板。陳柏毓はダイナミックなフォームから繰り出す常時145キロ前後の速球でアメリカ打線をねじ伏せる。最終回、1点を失うが、アメリカの反撃を断ち切り、5大会ぶりの優勝を勝ち取った。

 今年のチャイニーズタイペイは打撃、守備、走塁、投手とすべてにおいて洗練されていた。日本がやりたい野球をチャイニーズタイペイが実践していた。大会直前ではアメリカと強化試合を行い、この大会へ向けて力の入れようが素晴らしかった。日本がチャイニーズタイペイから学ぶ点は非常に多い。

 アメリカはエース・エイバルが不調。また左腕エースで、常時150キロ中盤の速球を投げ込むサビーノが故障のため、大会直前でロースター外。それ以外の投手で運用したが、最後の最後で響いた。それでもアメリカの勝負に対する執念が凄まじいものがあった。

 最後まで緊迫した勝負が展開された素晴らしい決勝戦だった。このハラハラドキドキの決勝戦の雰囲気を日本の高校球児たちにも感じてほしい。だからこそこの大会で残った課題は1つずつ克服していかなければならないだろう。

(文=河嶋 宗一

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