2019年09月07日 Dream Ballpark Ⅱ

アメリカ代表vs韓国代表

2019年 第29回 WBSC U-18 ワールドカップ スーパーラウンド
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ロサリオ 嵐の中の103球の力投で、アメリカ逆転で決勝進出



好投のロサリオ

 台風13号が朝鮮半島の西側を通過する中、試合が行われた韓国南東部にある釜山(プサン)広域市機張(キジャン)郡でも暴風が吹き荒れた。試合中、観客の傘が飛び、一塁側の客席前のネットに突き刺さるなど、荒れた天候の中で試合が行われた。

 韓国の先発は横手投げの李康儁(イ・ガンジュン)。まさにアメリカ戦要員として選ばれたような、緩急をつける投手だ。一方アメリカはエース格のエイバル。この一戦にアメリカも完全に本気モードに入っていた。

 しかし最初に試合の主導権を握ったのは韓国だった。1回表アメリカは安打2本で無死一、三塁としたが、李康儁がアメリカのクリーンアップを緩急で翻弄し、奪三振2を含め3人とも抑え、得点を許さない。

 その裏韓国は、2番・金智讃(キム・ジチャン)がライト線の打球を、俊足を生かして三塁打にし、3番・朴柱洪(パク・チュホン)の内野安打で1点を先制。さらに4番・張栽榮(チャン・ジェヨン)の四球で続き、5番・※朴ミンの中前安打で1点を追加すると、アメリカは早くもエイバルを降板させ、今大会好投しているロサリオを投入した。

 しかしながらロサリオも2回裏、内野安打や守備の乱れでピンチを招き、朴ミンの2点適時打など、韓国のコツコツとミートする打撃により3点を失った。

 2回までの韓国は、李康儁の緩急を駆使したたくみな投球を含め、アメリカにはこう戦うべきという、手本のような試合運びで、5点をリードした。

 ところが、打順が一巡した3回表に、1番・アームストロングに四球を与えた後、2番・ハッセルにツーランを浴びて降板した。

 李康儁を受け継いだ李柱曄は、3回は2者三振で切り抜けたが、4回表には安打3本を打たれ2点を失う。さらに5回表のアメリカは、韓国の内野エラーで二塁まで進んだブコビッチが、内野ゴロ2つで生還し、同点に追いついた。

 一方アメリカの二番手・ロサリオは、2回裏こそ3点を失ったものの、3回からは別人のような投球。韓国の3番・朴柱洪も、「速くて、対応できませんでした。ツーシームなどもすごかったです」と語る。

 ロサリオの好投で完全にアメリカのペースになったうえに、韓国には不運も重なる。

 6回表、アメリカの7番・マックリーンの当たりは平凡なセンターフライ。けれども風に流され、中堅手が捕球できず、二塁打になる。さらにバウザーの左中間への適時打でアメリカが勝ち越しに成功する。

 好投のロサリオは、1回途中から登板して8回まで投げ切り、球数は103球。制限ほぼギリギリまで投げ切った。

 9回表アメリカは相手の暴投で1点を追加。勝負への執念を見せたアメリカが、ロサリオの好投もあり8-5で韓国に勝ち、決勝進出を決めた。

 荒れた天候の中でも、牙をむいた本気モードのアメリカは、やはり強いと感じさせる試合であった。韓国の李聖烈(イ・ソンヨル)監督は、「この天候のため、試合にならなかった」と悔しがった。韓国は3位決定戦に回る。地元開催だけに、最低限3位には入りたいところだろう。

※朴ミンのミンの漢字は、「敏」の下に「心」が入る。

(文=大島 裕史)

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