2019年09月03日 Dream Ballpark Ⅱ

アメリカ代表vsスペイン代表

2019年 第29回 WBSC U-18 ワールドカップ Bグループ リーグ戦
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スカウト部長・河嶋宗一の目が光る!全国逸材発掘レポート

一挙6得点でアメリカがスペインを下す



ミック・エイベル

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 9月3日、第29回 WBSC U-18ベースボールワールドカップ5日目。アメリカ代表とスペイン代表の一戦は6回までスペインが3対2とアメリカをリードする展開に持ち込んだが、7回表、アメリカ代表が6点を入れて逆転に成功。8対3で逃げ切り、対戦成績を3勝1敗とした。

 アメリカ代表の先発はエースのミック・エイベル。150キロ前半のストレートを投げ込む剛腕は、この試合でも常時143キロ~148キロの速球、130キロ前半の高速スライダーを投げ分け、ピッチングを展開。立ち上がりはスペイン打線を抑え、快調な立ち上がりを見せた。コントロールも安定しており、さすがアメリカ代表のエースと思わせる投球だった。

 しかし4回裏に4番・フアン・ゴンサレスに投じた146キロのストレートを強振され、左中間を破る二塁打を打たれたところからおかしくなった。

 ストレートの球速も145キロ前後にとどまり、5番・ルベン・フェルナンデスに適時打を許す。

 タイムリーを放ったルベンはこれで今大会6打点目。打撃技術は非常に高く、ミックが投じるストレートにも難なく対応をしていた。

 その後、適時打でスペイン代表に同点とされると、アメリカ代表は5回途中から最速158キロ右腕のアレハンドロ・ロサリオが登板。ロサリオは前評判通りの速球を披露。常時150キロ中盤~155キロの速球を連発し、スペイン打線を抑えにかかる。

 しかし6回裏、頼みの4番・ゴンザレスがロサリオの153キロのストレートを強振。捉えた打球はレフトの頭を超えるツーベースとなり、その後、ゴンザレスは犠牲フライで勝ち越しのホームを踏んだ。

 リードを奪ったスペインの先発は日本相手に7回無失点の好投を見せたジャスティン・ルナ。初回に2点を取られたが、アメリカ相手に好投。常時130キロ前半の速球、スライダー、カーブ、チェンジアップを低めに集める投球。ボールのすごみはないが、追い込んでからの投球が実にうまく、チェンジアップは低めに鋭く落ち、スピンのきいた投球術の上手さが抜けている。

 アメリカ代表は、ルナが降板してから一挙6点を入れて逆転に成功。この攻撃を見ると、改めてルナがスペインにとって大きい投手だというのが分かった。

 一方ロサリオは、1点を取られた6回以外は素晴らしいピッチングだった。常時150キロ~155キロの速球は回転数が高く、高めのストレートはほぼ空振りを奪うことができていた。188センチ77キロと、アメリカの選手の中では結構細身だが、体のバネが素晴らしく、また投球フォームは、アメリカの投手としては珍しく、重心を下げて、ヒップファーストを意識した投球フォーム。軸足にしっかりと体重を乗せて、打者寄りで離すことができる。

ロサリオはかなり投球メカニズムにこだわっているらしく、練習は投球フォームをよくするために多くの練習を組んでいる。だからこそ並外れたボールを投げ込むことができるのだろう。

 試合はアメリカが8対3で勝利したが、スペインも健闘を見せた。
 好投を見せたルナ、アメリカのエイベル、ロサリオの150キロコンビから3安打を放った強肩強打の捕手・ゴンザレス、5番ルベンは対応力の高い打撃力だけではなく、強肩が光る三塁守備も魅力だった。今後は彼らがスペインのトップチームを担う選手となるだろう。

(文=河嶋 宗一

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