2019年09月03日 Dream Ballpark Ⅱ

侍ジャパンU-18代表vsパナマ代表

2019年 第29回 WBSC U-18 ワールドカップ Bグループ リーグ戦
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スカウト部長・河嶋宗一の目が光る!全国逸材発掘レポート

西、石川の投打の柱が躍動!難敵・パナマを下し、4勝1敗でスーパーラウンド進出!



勝ち越し弾を放った石川昂弥(東邦)

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1回からの試合の振り返りはこちらから
グループリーグ突破!日本が雨天コールドにより5対1で勝利!【パナマ戦】

  9月3日、第29回 WBSC U-18ベースボールワールドカップ5日目。侍ジャパンU-18代表vsパナマの一戦は、またしても「左腕」が日本の前に立ちふさがった。

 パナマの先発・マービン・ブラウン(Marvin Brown)は、今シーズン、ドミニカ共和国のサマーリーグで、16試合に登板している技巧派左腕。180センチ80キロだが、そのサイズ以上に手足のリーチを感じさせる投球をみせることができるピッチャーだった。勢いよく右足を挙げて、着地してから長い腕を一気に振り出す投球フォームはタイミングが取りづらい。球速は常時135キロ前後~138キロだが、日本打線は序盤は振り遅れのファールが目立った。

 さらに、120キロ前半のスライダーとチェンジアップ、110キロ前半のカーブが低めに集まるなど、甘い球がほとんどない完璧なピッチングだった。

 2回裏、日本は、横山 陽樹作新学院)の犠飛で同点に追いついたが、3回裏途中までは、安打が出なかった日本打線。しかし、その重苦しい雰囲気を払拭したのが、4番石川 昂弥のバッティングと、先発の西 純矢だった。

 5回裏、1番森 敬斗桐蔭学園)が三塁打を放つと、それまで快調なペースだったマービン・ブラウンも制球を乱し、二死一、三塁のチャンスで4番・石川に打席が回った。

 マービン・ブラウンから代わった2番手右腕・ノエル・スアレスが投じた内角137キロのストレートを石川は、右肘をたたんで振りぬき、レフトスタンドへの勝ち越し3ランを放つ。ここまでの4試合で、打率5割、5打点の成績を残すなど、打撃好調の4番は、この試合でも持ち味を発揮した。韓国入りしてからも、石川が日に日に進化しているのが感じられる一打だった。

 まだ、木製バットに慣れていなかった4月の研修合宿では、体が突っ込み気味で、腰もうまく回転せず、手打ち気味になる打撃フォームが多かった石川だったが、今ではしっかりとボールを呼び込んで、内側から出たスイングができている。スイング軌道を見ると、鈴木 誠也(広島)と似たタイプといえるだろう。

 巨人・長谷川国利スカウト部長からも「(石川は)木製バットに順応している」と評価されているように、今の打撃内容は昨年、ドラフト1位指名を受けた根尾 昂藤原 恭大小園 海斗の高校時代より上だといえる。

 また、先発の西のピッチングを日本を勢いづけた。3連投ながら、ボールの勢いは全く落ちていなかった。常時140キロ~145キロのストレート、130キロ台のフォークが冴えわたる。2回裏に、失策から1点を失ったが、その後も安定したピッチングを続けた。この日、マスクをかぶった水上 桂明石商)も西の投球内容を評価した。
「球威もあり、フォークが良く、組み立てがしやすかったです。パナマの打者は踏み込んで、外角球もヒットにできる力があるので、インコースも揺さぶっていきましたが、西はそこに投げることができていました」

 西は、雨の中でもプラス思考のピッチングを心掛けた。

「マイナス思考だったらいいプレーはできないと思うので、何でもプラスに捉えてということを考えて、雨の中での試合というのは難しいんですけど、考え方ひとつで自分のプレーも変わってくると思うので、プラスに考えていい経験させてもらってんだと思いながら投げていました」

 西は6回を投げ、7奪三振、自責点0の快投。今大会3試合に登板して、9.1回、13奪三振、防御率1.93とすべての項目で上位の成績だ。特に、奪三振は全投手の中で1位(9月3日時点)と持ち味を発揮している。

 西の好投に永田監督も「よく投げてくれました」と賞賛。さらに6回裏、8番水上 桂明石商)も貴重な本塁打を放ち1点を追加。水上は、「腰の回転を使ってうまく打てました。普段、本塁打を打たないキャラですし、前の試合から、自分の前の打者が敬遠されて僕が打てないと思われて悔しかったので、今回の一発は素直に嬉しいです」と満面の笑顔。オープニングラウンド通過に大きく貢献する一打を放った。

 序盤はエラーからの失点で、永田監督からも「下を向くな!顔を上げろ」とげきを飛ばしていたが、粘り強く戦い、5回以降は全員が明るい表情でプレーをしていた。

 この明るさを継続し、スーパーラウンドを戦っていきたい。

1回からの試合の振り返りはこちらから
グループリーグ突破!日本が雨天コールドにより5対1で勝利!【パナマ戦】

(文=河嶋 宗一

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