明石商の技巧派左腕・杉戸理斗 サヨナラ勝ちを呼び込む快投!



杉戸理斗(明石商) 

 明石商の先発・杉戸 理斗(3年)は初回に2ランを打たれたが、その後、無失点に抑え、サヨナラ勝ちを呼び込んだ。

 左サイドからインステップ気味に踏み込んで常時125キロ~120キロ後半の速球を外角中心に投げ込み、投球を組み立てる。プレートの一塁側に立ち、インステップすることで、左打者にとっては背中越しからくる軌道になるため、左打者にとっては打ちにくい投手だ。

 安打を打たれながらも無失点に切り抜ける。入学当初は左のオーバースローだった杉戸は思うようなボールが投げられず、狭間監督から腰が横回転気味だったことを指摘され、左サイドに転向して安定感が増し、今春のセンバツでも登板を果たした。

 そしてこの夏の兵庫大会ではチーム最多となる24.2回、27奪三振、5失点の好投を見せ、優勝に貢献した。リードする水上 桂は「兵庫大会は杉戸がよく投げてくれたのが大きかったと思います」と称えていた。

 エース・中森 俊介が注目されるが、全国制覇を果たすためには中森1人だけでは不可能。優勝するには、兵庫大会最多イニングを投げている杉戸の活躍はとても重要となる。

 完投勝利の杉戸について水上は「初回2ランを打たれましたが、コーナーをついて、緩急をうまく使えたピッチングができたと思います」と快投の杉戸をたたえた。

 宇部鴻城の先発・岡田 佑斗は2回戦に続き、投打で躍動した。

 投げては135キロ前後ながら回転数の高いストレートを強気に押し込んでいき、1番来田 涼斗の第1打席、見逃し三振を奪うなど上々の投球内容を見せる。何より素晴らしいのは走者を出してからの粘り強さ。得点圏に走者を背負うこと4度。それでも自分の間合いで投げていき、3番重宮 涼の本塁打の1点のみに抑える。

 打者として第3打席は左サイドの杉戸 理斗が投じたスライダーをうまく呼び込んで、右前安打。第4打席は粘りながら2ストライク1ボールから投じたスライダーを中前安打とまさに左サイドを攻略するお手本のような打撃を見せた。

 投手としては粘り強さがあり、打者としても右投手、左投手問わずフォームを崩されず、打ち返せる技術の高さ。

 全国の舞台で投打の才能をしっかりと発揮していた。

 また先制2ランを放った酒井 隼平もバランスが取れた強打の三塁手。弧を大きく描きながらも遠回りしないレベルスイングが魅力だ。
「甘く入ったスライダーを打てて良かったです」と笑顔。卒業後も大学で野球を続ける酒井の今後の活躍を期待したい。