2019年08月07日 阪神甲子園球場

星稜vs旭川大高

第101回全国高等学校野球選手権大会 一回戦
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スカウト部長・河嶋宗一の目が光る!全国逸材発掘レポート

星稜打線を追い詰めた旭川大高の能登の投球スタイルに迫る



3安打完封勝利の奥川恭伸(星稜)

 旭川大高のエース・能登 嵩都は全国レベルの好投手だった。左腕のグラブを高々と掲げた投球フォームから繰り出す直球は常時135キロ~141キロを計測。両サイドに決まっておりコントロールも安定している。

 非常に良かったのはスライダー。スライダーもバリエーションが豊富で、125キロ前後のスライダー。縦に落ちる120キロ前後のスライダーは狙い球に絞っていてもなかなか当たらない軌道で打ちにくさがある。このスライダーはただ右打者の外角へ投げるだけではなく、左打者の外角ボールゾーンからストライクゾーンに入る「バックドア」を使ったり、右打者には内角のボールゾーンからストライクゾーンに入る「フロントドア」を使う。

能登は「ベース際で曲げることと、打者の内側に曲げる練習は冬場からずっと繰り返し練習してきました」
 つまり、意図的に投げられるのだ。高等なスライダー使いである。さらに、120キロ中盤のチェンジアップ。シンカー気味の軌道を描いて落ちていく。このチェンジアップで次々と星稜打線から空振りを奪った。

 このチェンジアップを投げるポイントは「ストレートと同じ腕の振り」で投げること。春の全道大会ではチェンジアップをうまく投げ切れなかった悔いから粘り強いピッチングを求め、さらにピッチングの精度を1つずつ高め、大舞台の快投につながった。

 敗れはしたが、「チェンジアップ、スライダーがうまく投げられたことは自信になった」とやり切った表情で答えた能登。大学進学してプロを目指す能登。ますます見逃せない投手だ。

 また奥川から2安打を放った脇田悠牙(3年)も北北海道大会で打率.455を記録した打撃を披露。振り回すようなスイング軌道だが、奥川の速球に振り負けをしないスイングスピードの高さが光る。

 最後に2番ながらチーム一の強打者・持丸 泰輝はしっかりと存在感を示した。第2打席に痛烈な中前安打を放ち、第4打席はあわやホームランと思わせる打球を放った。結果はライトフライに終わったが、奥川も「あのフライは危なかったです。チェンジアップが甘く入りました」とひやりとさせる一打を放った。持丸も「あの打球は手ごたえがありました」となんとも不運に終わったが、それでも安定感のキャッチング、能登の持ち味を引き出した好リード、強打といい、北海道屈指の捕手として前評判通りの活躍を見せたのではないだろうか。

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