2018年10月28日 香川県営野球場(レクザムスタジアム)

富岡西vs帝京第五

2018年秋の大会 第71回秋季四国地区高等学校野球大会 準々決勝
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さすらいの四国探題 寺下友徳

富岡西、帝京第五も下して「21世紀」のその先へ!



勝利した富岡西

 「ちょっと……。言葉が出ないですね」。試合直後、帝京第五・小林 昭則監督はなかば茫然としていた。序盤で四球・失策・暴投が絡み8失点。それでも3回表には6番・迫間 祥平(2年主将・遊撃手・174センチ68キロ・右投右打・京都フレンドヤング<京都>出身)の2点二塁打と9番・宮内 大輝(2年・中堅手・165センチ60キロ・左投左打・内子町立大瀬中出身)の2点適時打で4点を返すなど6点を3回までに返し、中盤は2番手・伊吹 聖矢(1年・171センチ70キロ・右投右打・大田中央ボーイズ<東京>出身)が踏ん張ったものの、7回裏にはまやも失策が絡んでの2失点。秋季愛媛県大会初優勝の原動力となった戦術眼は「練習試合でもない」と指揮官も嘆く自滅により発揮できる場面がほとんど生まれなかった。

 

 裏を返せば、富岡西帝京第五の持ち味を出させなかったとも言える。小川 浩監督は「勝ちに不思議の勝ちあり。負けに不思議の負けなし」と名将・野村 克也氏の言葉を引用してこの試合を表現したが、選手たちは確証の元にこの試合を進めていた。

 まず打撃。2回裏無死二・三塁から左前ポトリと落とす2点決勝打を放った8番・前川 広樹(2年・182センチ64キロ・右投右打・阿南市立第一中出身)は、その場面について「逆方向を狙って変化球に対応しようと思っていました。だから、詰まっても対応できた」と語れば、7回裏一死満塁から中前2点打を放った5番・吉田啓剛(2年・三塁手・右投右打・海陽町立海陽中出身)も「ボールをひきつけ、脇を締めてゴロを打とうと思った」と裏付けがあったことを認める。

 「後半は左打者にボールゾーンから内に入るスライダーで打ち取れました」4回以降9回まで0を並べた浮橋 幸汰(2年・投手・175センチ77キロ・右投左打・阿南市立第一中出身)も、立て直しに過程があったことを明かしてくれた。ということは一見すれば不安定な試合運びだった2試合も彼らにしてみれば順応の賜物だったということになる。

 かくして四国地区選出が確実視される「21世紀枠」実力要件選出の一定基準をクリアした富岡西。それでも彼らは一致して言う。「次です」。そう、狙いはあくまで「決勝戦進出=四国地区一般枠選出青ランプ」。彼らは5日間の探究期間で松山聖陵への順応性を高め、秋季徳島県大会3位決定戦・池田戦から、高知・帝京第五と続いた甲子園出場経験校撃破の道を継続する戦いに挑む。

(文=寺下 友徳

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