2018年10月28日 ほっともっとフィールド神戸

履正社vs福知山成美

2018年秋の大会 平成30年度秋季近畿地区高等学校野球大会 準々決勝
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スカウト部長・河嶋宗一の目が光る!全国逸材発掘レポート

履正社・清水大成 成長を実感させる12奪三振&無四球完封!



完封勝利の清水大成(履正社)

 コールド勝ちを収めた履正社。京都1位の福知山成美と対戦。

 先発は初戦で145キロを計測した左腕・清水 大成(2年)。確かに球質の良さが伝わる本格派左腕だ。ノーワインドアップから始動し、右足を大きく上げていき、内回りのテークバックをとり、右足に全体重を乗せて投げ込む姿は2016年のエース・寺島 成輝(東京ヤクルト)を彷彿とさせる。

 130キロ後半~140キロ前半(最速142キロ)のストレートは回転数が高い。全身を使って強く腕を振る投球フォームで、よどみなくストライクが取れるところは大きな素質。ストライク先行ができるのは大事なファクターで、良いセンスを持っている。

 また、手元で小さく曲がるカット系と大きく曲がる2種類のスライダー、100キロ台のカーブ。直球とあまり変わらない腕の振りで、さらにひざ元から変化をするので、打者は判別ができず空振りを繰り返す。

  2019年度の高校生左腕では、及川 雅貴横浜)とともに注目されているが、完成度では断然、清水。プロで活躍できる左腕は、リズム、コントロールが優れた左腕が必須条件となるが、清水はそれが備わっている。

 対する福知山成美の先発・小橋 翔大(2年)は巧みなピッチング。ストレートの球速は120キロ~120キロ後半と決して速くない。だが、強気にインサイドを突いたり、高めのつり球を使ったり、外に外したり、要所でカーブ、スライダーを投げたり的を絞らせないピッチング。履正社打線をどうすれば抑えるのか、かなり頭を使って投げている。

 しかし徐々に履正社打線が牙をむく。1番桃谷 惟吹(2年)がライトへ高々と打ち上げたフライが落ちて二塁へ。一死三塁から3番小深田 大地(1年)がレフトへ高々と打ち上げるフライを放ち、これもレフトへ落ちて、1点を先制。その後、小深田は3安打。復調の要因として小深田はこう語ってくれた。
「大阪大会終盤では調子を落としていたので、考え方を変えました。今までストレート待ちだったんですけど、変化球待ちしたことで、体が突っ込まずに打てたと思います」と振り返った。

さらに4回裏には1番桃谷が右前適時打を放つ。桃谷はかなりの好選手。スクエアスタンスで構え、重心を少し沈め、インサイドアウトでボールをとらえる。キレイに軸が回ったスイングで、逆方向でもスイングスピードが落ちずにとらえることができるので、打球が鋭い。

 また、6番野口 海音(2年)の安打から一死二塁のチャンスを作り、8番野上 聖喜(2年)の中越え適時二塁打で3点目。さらに7回裏にも6番野口が変化球をとらえ左前適時打を放つ。8回裏にも犠飛から1点を入れる。

 清水は全く四球を出さない。終盤になっても130キロ後半を計測。最後まで落ち着いたピッチングで、3安打無四球完封勝利でベスト4進出を決めた。清水は近畿大会は16イニング21奪三振、さらに無四球でK/BBは21.00と驚異的な数字を出している。

 清水は「9回通しての完封は初めてでした。今日は野口がワンバウンドを止めてくれるので、しっかりと腕が振れましたし、ストライク先行のピッチングができたのはこれまでの経験が生きたと思います」と喜んだ。また履正社の岡田監督も「無四球ですか?それは驚きです。彼は自滅することが多かった投手ですので、本当に成長しました」とエースの成長ぶりに目を細めていた。

(文=河嶋 宗一

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