9回にドラマ!桐蔭学園の主将・森が逆転サヨナラ満塁本塁打!!



好投を見せる伊禮(桐蔭学園)

 今大会の優勝候補・常総学院が登場した。夏を経験している選手が多く残り、茨城県大会では圧倒的な差で勝ち上がってきた常総学院。また、シートノックを見ても一歩目に対する動き、肩の強さ、スピードが違う。

 しかしそんな常総学院に立ちはだかったのが、桐蔭学園の先発左腕・伊禮 海斗(2年)だった。伊禮は一言でいうとじれったさを持った投手だ。ストレートのスピードは常時120キロ後半~130キロ前半と決して速くないのだが、両サイドに決まる。また投球フォームを見ると、右足をしっかりと上げてから、インステップ気味に踏み出していきながら、内回りのテークバックからリリースに入るまでの動きがきれいな投手。うまく脱力ができており、リリースに入る瞬間に一気に体を回転させ、打ちにくさを生む。またフォームのタイミングが一定ではないので、対処がしにくい。さらに110キロ台のスライダー、90キロ台のカーブを織り交ぜていく。この90キロ台のカーブに対し、常総学院の打者たちは腰砕けになり、タイミングがとれていなかった。

 その伊禮を援護するように、打線は2回裏に押し出しで1点を先制すると、6回裏には5番川久保 瞭太(1年)がストレートをとらえ右中間を破る適時二塁打で1点を追加。川久保は三塁守備を見ていてもかなり鍛えられており、攻守で優れた1年生だ。

 だが7回表、常総学院がついに反撃。一死一、三塁のチャンスから8番大髙 優成(2年)が高めに入った直球を見逃さず、レフトへ逆転3ラン。打った瞬間、本塁打と分かる素晴らしい当たりだった。大高は184センチ78キロの右のスラッガー。この選手が8番に控えているのだから、恐ろしい。さらに1番斉藤 勇人(2年)の適時三塁打が飛び出し、4点目を入れ、伊禮は降板となった。その後、1点を入れて、5対2に。改めて常総学院打線の恐ろしさを見せた7回表となった。

 ただ常総学院は2番手の菊地 竜雅(1年)が誤算だった。180センチ79キロと恵まれた体格を誇り、県大会でも140キロ中盤の速球を投げ込んでいたが、状態が良くないのか、メカニズムの狂いが見える。テークバックに入ってからリリースに入るまでの動きが良くなく、球離れが早いフォームとなっている。常時135キロ~140キロの速球を投げ込んでいたが、どうもリリースが安定しない。8回裏に四球を出したところで交代。3番手・中妻 翔(2年)がしのぐ。