報徳学園、藤井学園寒川との激戦制し、大会史上初「4連勝」達成!



8回表逆転劇に盛り上がる報徳学園ベンチ

 藤井学園寒川の奮闘が大いに試合を盛り上げた。攻撃は4得点こそ志度の5得点に及ばなかったものの、12安打・6四死球はいずれも大会4試合中最多で2長打は高松商とタイ。5打数3安打2打点の4番・池田 大飛(2年・中堅手・右投右打・170センチ66キロ・大阪城東リトルシニア<大阪>出身)を含め、引き付けて振り幅小さく捉えるスイングでスタメン3人がマルチ安打をマークした。

 投げても秋はベンチ入りが叶わず「この試合にかけていた」最速147キロ右腕・加茂 優太(2年・右投右打・171センチ70キロ・大阪生野リトルシニア<大阪>出身)が8回3分の2・138球を投げ9安打自責点5(失点7)。奪三振は2に留まり、9四球・5盗塁を許すなど公式戦から遠ざかった影響は否めなかった一方で、「完投を考えて抑えさせながら投げさせていた」(佐竹 茂樹監督)中でも最速は144キロ、8・9回は140キロ台を連発するなど、春以降の飛躍に期待を持たせる内容だったといえよう。

 しかし、それ以上に報徳学園は強かった。1対3で迎えた8回表には4安打に2四球2盗塁を絡めて「逆転の報徳」の真骨頂を見せる4得点。最終回も3盗塁3四球をチャンスにし、途中出場の8番・西井 星矢(2年・捕手・右投左打)が8回表の勝ち越し右犠飛に続き、二死満塁から右前2点打を放って試合を決めた。

 かくして2011年春の2連勝に続き、2012年春に「香川県高等学校野球連盟招待試合」が4試合制となって以来、春秋通じて8回目にして初となる4連勝(2016年春の大阪桐蔭は2連勝で2試合中止)を達成した報徳学園。しかし、彼らの笑顔はその瞬間だけだった。

 試合後「うどんが食べられなかったのは残念ですが(笑)西宮より空気がおいしいです」と香川県の印象を述べた主将・岩本 悠佑真(2年・二塁手・右投右打)は「近畿大会では打てずに負けたので、バットを振ってスケールを大きくすることを目指したい」と冬へ意気込めば、「公式戦より自分たちの野球ができていた」と4試合を振り返った大角 健二監督は「ミスを続けず最少失点に抑えられたことはよかった。これを大会につなげていこう」と選手たちに語り掛けている。

 その他、外野ノックから入り、外野手の半数以上が内野ノックに加わる報徳学園の「ポリバレントシートノック」など、今回もグラウンド内外での発見と学びが多かった香川県高等学校野球連盟招待試合。小野 裕作・香川県高等学校野球連盟理事長によると2019年春は横浜(神奈川)、秋は星稜(石川)、2020年春は広陵(広島)を初招待することが決まっている今大会だが、今後も継続はもちろんのこと、より多くの人々が「見る・戦う・学ぶ」ことで香川県の野球界、しいては四国の野球、スポーツがさらなる文化的価値を高めていくようになることを切に願いたい。

 

(取材・写真=寺下 友徳