2018年08月14日 阪神甲子園球場

常葉大菊川vs日南学園

第100回全国高等学校野球選手権記念大会 二回戦
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常葉大菊川・漢人が変化球を低めに集めて7安打完封! 日南学園は辰巳の好投も及ばず、リベンジならず!


 第100回全国高校野球選手権大会の10日目。第1試合は奈良間 大己(3年)のホームランなどで8対7とルーズベルト・ゲームを制し、初戦を勝ち上がってきた常葉大菊川(静岡)と、エース・辰己 凌晟(3年)がわずか99球で完封勝利を挙げた日南学園(宮崎)が対戦した。

 07年夏の3回戦では常葉大菊川(当時は常葉菊川)が延長10回の熱戦の末に4対3で日南学園にサヨナラ勝ちを収めたが、その時以来の顔合わせとなった一戦。

 常葉大菊川の先発は長身右腕・漢人 友也(3年)。1回表は先頭の中原 一颯(3年)にライト前ヒットを打たれるが、坂元 海(3年)がバスターで打った打球はショートライナーで一塁走者が飛び出し併殺。その後、蓑尾 海斗(3年)にもヒットを打たれ盗塁も決められるが、4番・門川 大晟(3年)を外角のストレートで遊ゴロに打ち取りなんとか無失点で切り抜けた。

 一方、日南学園の辰巳は1回裏、先頭の好打者・奈良間をサードフライに打ち取ると、3番・鈴木 琳央(3年)からはアウトローのスライダーで空振り三振を奪って3者凡退と快調なスタートを切る。しかし、3回裏、一死から奈良間に高めに入ったチェンジアップをレフトへ運ばれると好走塁で二塁へ。その後、ヒットと盗塁失敗で二死三塁となり、鈴木には低めのスライダーをレフト前に弾き返され1点を奪われてしまった。

 中盤は互いに攻撃面で決め手を欠き1対0のまま進んだが、再び試合が動いたのは6回裏。常葉大菊川は二死走者なしから、6番・榛村 大吾(3年)がベルト付近の真っすぐを振り抜き左中間へ三塁打。ここでベンチが動き、代打に岡田 竜汰(3年)を送ると初球の真っすぐを三遊間へ。遊撃手の中原が必死に飛び込んだが、捕球はできず。これが内野安打となって、貴重な追加点が入った。

 反撃したい日南学園だったが、6回表は無死一塁から坂元がインコースの真っすぐに詰まって遊ゴロ。7回表は一死一塁から沖 秀太(3年)が外角の真っすぐを同じく遊ゴロ。8回表にも無死一塁から奥野 竜也(3年)が外寄りの変化球を引っ張れず、三たび、ショートゴロと3イニング連続で併殺打。流れを最後まで呼び込むことができず、逆に8回裏には根来 龍真(3年)に左中間二塁打を打たれると、5番・伊藤 勝仁(2年)にはライトへタイムリーを打たれてダメ押し。結局、常葉大菊川が3対0で日南学園を下し、3回戦進出を決めた。

 常葉大菊川は漢人が走者を許しながらも要所を締めるピッチングで7安打完封勝利。早いカウントからどんどん振ってくる日南学園打線に対し、初球からフォークを使うなど変化球をコーナーに投げ分けて決定打を許さず。再三、好守を見せた中堅手・榛村 大吾(3年)をはじめ、ノーエラーで支えた守備陣も光った。

 日南学園の辰巳はインコースのストレートを見せ球に得意のチェンジアップやスライダーを低めに集めて持ち味は見せたが、勝負どころで粘りきれずリベンジはならなかった。守備ではキャッチャーの蓑尾がノーサインで積極的に走ってくる常葉大菊川に対し盗塁を2つ刺すなど良い場面も見せたが、6回裏はファウルフライを捕手と一塁手が譲り合って落球した直後に長打を打たれ、8回は牽制悪送球で進塁を許すなど、ミスが失点につながった。また、攻撃では初球からスイングしていく戦術が取られていたが2回表は3球、5回表は4球で攻撃が終わってしまい、相手投手に良いリズムを与えてしまった。初球から振っていくのは「甘い球を逃さずに打ちにいくこと」に他ならないが、日南学園は初球を打つことが目的になり、難しい変化球に手を出してあっさりと打ち取られることが目についた。積極性は大事だが、本来の目的を見失っては勝利も遠のいてしまうだろう。

 初戦とは打って変わって投手戦を制した常葉大菊川。3回戦は大会13日目の第1試合で近江(滋賀)の勝者と対戦することが決まっている。

(記事=文:大平 明)

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