2018年11月11日 明治神宮野球場

環太平洋大vs法政大

2017年 第48回明治神宮野球大会 大学の部 2回戦
印刷する このエントリーをはてなブックマークに追加   

小関順二が徹底分析 ストップウォッチレポート

昨年に続き東京六大学リーグの代表校が環太平洋大に完敗



環太平洋大3番・安藤優汰

 昨年は慶応大がやはり初戦(準々決勝)で環太平洋大と対戦、1対5で完敗している。大学野球の歴史を引っ張ってきた東京六大学リーグの覇者、法政大にとってこの試合は何が何でも勝ちたかった試合のはずだが、完全に力負けした。

 2回表に内野ゴロの間に三塁走者が生還して同点、3回には内野安打で出塁した1番宇草 孔基(3年)を3番向山 基生(4年)の二塁打で還し逆転と、法政大のペースで進んだが、5回に環太平洋大は1死一塁から3番のバントで一塁走者を二塁に送り、4番志賀巧朗(4年)の二塁打で同点、5番仲村来唯成(1年)の三塁打で逆転、さらにピッチャーのけん制悪送球で4点目を加え、勝負を決定づけた。

 環太平洋大は先発の西山 雅貴(3年)を2回まで、2番手の岩永啓汰(3年)は打者2人、3番手の大原淳志(3年)は打者7人で降板させるという日本文理大を思わせる継投策で法政大を翻弄し、5回からマウンドに上がった左腕の仲尾元貴(1年)もそういう使い方をされるのかなと思っていたら、5回の1死一、二塁のピンチを切り抜けたあと、6、7回を三者凡退、8回の無死一、二塁を三振、併殺打で切り抜け、9回も三者凡退で抑え、2年続けて東京六大学リーグの代表校を圧倒した。

 2015年は優勝した亜細亜大が3試合すべてを1点差で勝ち抜き、準優勝の早稲田大も初戦の3対0以外は1点差で勝ち上がり、強豪校であっても大差をつけて地方リーグを圧倒できる時代ではないことを野球ファンはわかっている。それでも僅差で勝つのが東京六大学リーグであり東都大学リーグの強さだと思っていたが、昨年に続き東京六大学リーグの代表校が環太平洋大に完敗した。

 「時代が変わった」という声が私の周囲で囁かれ、明治神宮大会出場をかけて行われる関東五連盟代表決定戦(千葉県大学・関甲新学生・東京新大学・首都大学・神奈川大学の各リーグによって争われる)に東京六大学リーグ、東都大学リーグの上位2校も加え、「4強を出場させればいい」と言う人もいた。

 「好選手」として注目したのは法政大が先発した三浦 銀二(1年)、環太平洋大がやはり1年で3番を打っていた安藤 優汰(右翼手)の2人だ。三浦はストレートの最速が145キロでわかるように本格派としてはまだ発展途上にある。最大の持ち味は体が開くとか上半身が勝ちすぎているとか、投球フォームの中に悪癖がほとんどないところ。体力作りが進めば3年後にはドラフト候補に名乗りを上げてくるだろう。

 安藤は走攻守三拍子が高レベルで揃っているのがいい。走は第1打席の二塁打のときの二塁到達が7.58秒、第3打席のバントのときの一塁到達が4.02秒、第4打席の遊撃ゴロのときの一塁到達が3.91秒、守は2回表に一塁走者の三進を阻止するライトからの補殺でもレベルの高さを証明できる。打球の強さはヤクルト2位の中山 翔太(一塁手・法大4年)と遜色がなく、この選手が高校生だった昨年、ほぼ無名だったことが信じられない。

 

(文=小関 順二

この記事についてTwitterでつぶやく この記事についてFacebbokに投稿する
【関連記事】
第48回 明治神宮野球大会 【大会別データ】

応援メッセージを投稿する

試合記事トップに戻る サイトトップに戻る