2016年05月03日 四国コカ・コーラボトリングスタジアム丸亀

明徳義塾vs鳴門

2016年春の大会 第69回春季四国地区高等学校野球大会 1回戦
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さすらいの四国探題 寺下友徳

明徳義塾・古賀 優大「侍ジャパンU-18一次候補」の矜持

指示を出す明徳義塾・古賀 優大

 この試合、まず驚かされたのは鳴門河野 竜生(3年・投手・左投左打・173センチ73キロ・鳴門市第二中出身)の投球内容である。内角へも強気に突いたストレートは最速145キロ・常時140キロ前後。120キロ台のスライダー・チェンジアップも交え、明徳義塾打線から8回140球4安打10奪三振。

「大事なところでチームに流れを持ってくることができなかった」と本人が振り返るように初回は一死一・三塁から暴投で先制点。4回裏には振り逃げと四球ピンチを招いての二死一・二塁から8番・大北 海斗(3年・遊撃手・180センチ75キロ・右投右打・えひめ西リトルシニア<愛媛>出身)にファーストストライクを叩かれ左越2点二塁打を喫した点は昨秋に続き反省すべきだが、それでも「全国屈指の左腕」への道は確実に歩んでいるといえよう。

 鳴門は打線も7回表には2016年15本塁打で一気に高校通算30本塁打・四国地区トップに躍り出た4番・手束 海斗(3年・左翼手・173センチ80キロ・右投右打・鳴門市立大麻中出身)の安打、5番・佐原 雄大(3年・捕手・177センチ88キロ・徳島ホークス<ヤングリーグ>出身)の右中間三塁打で1点を返すなど計8安打。

「今まで勝てていたところで勝てない。精神的なもろさがあるのを心配している」と試合後、森脇 稔監督は夏へ向け渋い表情を崩すことはなかったが、課題が明確なだけ夏までの修正は容易なはず。タレント的にも「全国で勝てるチーム」へのベースはある。2年連続甲子園初戦敗退の悔しさを味わった選手たちの奮起に期待したい。

 が、そんなタレントたちの力を断ち切ったのは明徳義塾のバッテリー。特に最速132キロのストレートとスライダー・シュート・シンカーを持つ金津 知泰(3年・177センチ72キロ・右投右打・守口リトルシニア<大阪>出身)が「安心してリードを任せている」古賀 優大(3年・捕手・178センチ75キロ・右投右打・友愛クラブ<フレッシュリーグ・福岡>出身)の配球には目を見張るものがあった。

 最も印象的だったのが、先に記した7回表の場面。3対1とされなおも無死三塁の場面。「1点はしょうがない、外野フライでももうけもの」という考えの下で、金津によりインコースを突き、アウトコースの変化球で仕留める配球を要求。連続三振と内野ゴロで見事にピンチを切り抜ける。

「センバツ後には自分がどっしりして引っ張らないといけないと思ったので、投手陣のコンディションを見極めて練習試合から課題を与え、その上で反省していくようにしました」(古賀)。侍ジャパンU-18代表一次候補に選出されたことも刺激に、インコースを8割要求することもあった練習試合での積み上げとコミュニケーションあってこその、この日の結果だった。

「筧 裕次郎(元オリックス)や伊藤 光(オリックス・バファローズ)に比べれば、線が細い」。馬淵 史郎監督の古賀評はまだ低い。ただ、夏までにこの評価を覆す機会は残っている。その先には明徳と同じ縦じまでも違う横文字が入ったユニフォームが待っているはずだ。

(文=寺下 友徳

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