2014年10月30日 北九州市民球場

九州学院vs糸満

2014年秋の大会 第135回(平成26年度秋季)九州地区高等学校野球大会 決勝
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勝負の瞬間 松倉雄太

結末は意外な形で!

勝負の結末はサヨナラ押し出し四球

 わずか1時間40分の試合時間で終わった九州チャンピオン決定戦。終盤にドラマが待っていた。

 8回裏、九州学院が3点のビハインドを追いつくと、9回表の守りでエースの伊勢 大夢(2年)が連打を浴びながらも糸満に得点を許さなかった。

 9回裏、九州学院は先頭の5番栁内 一輝(2年)がレフトへヒットを放った。守る糸満の上原忠監督は、二番手の安谷屋 正貴(2年)から、先発した後にライトを守っていたエース・金城 乃亜(2年)に戻す決断を下した。

攻める九州学院は、続く6番若原 笙弥(2年)が当然のように送りバントを。これを処理した金城 乃亜が二塁へと送球するが、セーフとなった。

 無死一、二塁となって7番元村 優吾(1年)がもう一度送りバントを仕掛け、一死二、三塁と局面が進んだ。

 8番伊勢の打順を迎え、糸満金城 乃亜と比嘉良平(2年)のバッテリーは入念に打ち合わせをする。二人が選んだ手段は、伊勢を敬遠して塁を埋めること。そして9番中原 力也(2年)と勝負をすることを決めた。

 だが1球目と2球目、「力んでしまった」という金城乃亜はストライクを投げることができない。この時の金城 乃亜の表情を「見ていました」と振り返ったのが打席の中原。自身がキャッチャーだけに、ストライクのボールを投げられなかったピッチャーの気持ちを察したのだろう。

 次は絶対にストライクが欲しいはずと両者が思った3球目、中原のバットが反応するが、結果はファウルとなった。そして4球目は再びボール。先に追い込まれたのは、金城 乃亜の方だった。

 そして運命の5球目。金城 乃亜が自信を持って投げた球を、中原は「自信を持って見送りました」とバットを振らなかった。ストライクかボールか際どいコースだったが、高柳伸介球審(長崎県)の手は上がらず、判定はボール。三塁走者の柳内と打席の中原には一瞬の静寂があり、キャッチャーの比嘉 良平はしばらくミットを動かすことができず、マウンドの金城乃亜も呆然とした表情を浮かべた。

 サヨナラのホームを踏んだ柳内の元に九州学院ナインが駆け寄ったが、押し出し四球という意外な幕切れに、派手なアクションをおこすことはなかった。

 応援団への挨拶を終えた金城 乃亜に上原監督は声をかける。「最後の球は入っていたか」と上原監督に聞かれたことを金城乃亜は話した。それほどの際どい球だったが、「審判さんのコール(は絶対)なので仕方ない」と心情を明かした。

 むしろ、「初球と2球目のどちらかでストライクを取れていれば自分のペースで投げられた」と押し出しに至るプロセスを悔やんだ。

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糸満 【高校別データ】
九州学院 【高校別データ】
秋季九州地区高校野球大会 【大会別データ】

応援メッセージ (1)

糸満県勢3連覇ならず!琉球 2014.10.30
エラーはあったけど、お疲れさま! 準優勝おめでとう!




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