池田「ノスタルジー」終え、次のステップへ

 試合開始80分前、三塁側の室内練習場。豊川首脳陣は慎重に来る池田戦への準備を進めていた。

 「名西(宥人)くんは、緩急とコーナーをしっかり使ってくる。バッターにはこれまで通り各打者が考えて狙いを絞って、凡打でもいいからしっかり振っていくことを指示しました」(今井陽一監督)

 「田中(空良・3年)氷見(泰介・3年)のバッテリーには3パターンくらいの配球を準備して、その中から投手の調子に合わせて選ぶように指示をしてあります」(森昌彦コーチ)

 今振り返れば、この時点で半ば勝負はついていたのかもしれない。今井監督は北海道拓殖銀行出身、森コーチはNTT東海出身と、かつて社会人野球の名門でもまれたコンビが最大限のリスペクトを池田に払い、選手たちがグラウンド上でそれを体現する構図が豊川には整っていた。

 一方、「実力は向こうの方が上」。岡田康志監督の言葉を借りるまでもなく、がっぷり四つで組み合っては相手にならない池田。当然のごとく厳しい闘いが序盤から待っていた。