蓑茂 大貴選手 (大口)
短評
観戦レポートより抜粋(2013年9月23日) 大口がエース蓑茂 大貴(2年)の投打に渡る活躍などで、1点差で競り勝った。 「試合前まで不安もあったけど、楽しい試合ができました」と蓑茂。8月の地区大会準決勝で右ひじに痛みを感じ、それ以降実戦のマウンドから遠ざかっていた。相手は強豪・鹿児島商。小手先の投球でごまかせる相手ではない。立ち上がり、先頭打者を出しながらも無失点で切り抜け、その裏自らのバットで先制点を叩き出し、気持ちが乗った。3回には早いカウントから狙われ、バントで揺さぶられて5連打を浴び、自らのバント処理悪送球も重なって同点に追いつかれたが、「ピンチになればなるほど、集中力が増す」と4回以降は更にギアを上げて追加点を許さなかった。 決め球のスライダーを効果的に使った。地区大会の頃、試しに使ってみた新球種が、投球の幅を広げるきっかけになった。「指にかかって『しまった!』と思ったら、どの打者も手がでない。地区大会でほとんど打たれなかったので使えると思った」。この日も、追いこんでからのスライダーは特にキレがあり、ストライクゾーンから変化するのでうまく空振りがとれ、7三振を奪った。 6回無死二三塁のピンチは、捕手・山口 一哉(2年)がスクイズ失敗の小フライを好捕し、素早く三塁転送して併殺で切り抜けた。8回には蓑茂が先頭打者で出塁し、チームのムードメーカー・横山 翔太主将(2年)のタイムリーで勝ち越しのホームを踏んだ。風や灰埃の影響で、アンラッキーなポテンヒットもあり、最後まで気の抜けないマウンドだったが、ひじの不安はいつの間にか消え、強豪との力勝負を楽しめている自分がいた。 大口は2年前の秋に11人チームでベスト8入りしている。その時のエース蓑茂 佑太朗は大貴の2つ上の兄である。「兄弟でも性格は全然違う。兄の方は周りを立てるタイプ。弟は負けん気の強い典型的な投手タイプ」と森園健太監督は分析する。兄の頃と同じく、20人に満たない12人の小人数チームだが、大貴を始め実戦経験豊富なメンバーがそろっている。大貴は「兄はライバルです」と言い切る。兄の代を超える8強以上を目指すのに上々のスタートを切った。
更新日時:2013.09.24
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