野口 亮太選手 (前橋商)

野口 亮太

球歴:前橋商

都道府県:群馬

ポジション:投手

投打:左 / 左

身長:163.0 cm

体重:57.0 kg

学年:卒業

寸評

前橋商のエース野口 亮太。1年秋からエースとして投げてきた野口。その頃から抜群の制球力とキレの良い変化球が光っていた投手であった。2年春に選抜を経験。2年秋、3年春に関東大会出場と前橋商地方大会甲子園出場に大いに貢献してきた投手だ。そして甲子園初戦・宇和島東戦(2010年08月08日)で3安打完封を成し遂げ技巧派左腕の実力を遺憾なく発揮した。 左スリークォーターから投げ込む直球は常時125キロ~133キロ。速球の威力はそれほどでもないが、手元で切れるボールなので、球速表示以上のキレを感じるだろう。変化球はスライダー、カーブ、チェンジアップ、スクリュー。特にスライダーは大きく切れ込んでくるので、右打者にとってはかなり打ち辛いものがあるだろう。 (打者の攻め) ・右打者 右打者に対しては外角中心にストレート、スライダーを投げ込んでいき、追い込むと膝元にスライダーを決めていく。打ち取るパターンはスライダーだけではなく、クロスファイヤーを決めて見逃し三振に取ることもあれば、外角低めにチェンジアップを投げて降らせるなど投球の幅は広い。 ・左打者 左打者に対しては外角中心にストレート、スライダーをテンポよく投げていく。特に素晴らしいのはアウトコースへのストレート。対角線から切れ込むストレートのキレ・コントロールは抜群で、外角ぎりぎりに決まれば手が出せないほどのウイニングショットだ。 ストレートと変化球を織り交ぜたコンビネーション。配球の妙を感じさせてくれるが、二回戦の北大津戦(2010年08月14日)ではスライダーを狙われていた。ストレート中心で押しにいきたいところだったが、予選から投げ続けてきた彼にそこまでの余力はなかった。 (クイックタイム・フィールディング) クイックタイムは1.2秒~1.4秒台とそれほど速くない。しかし牽制の巧さは超高校級。宇和島東戦では二人牽制で刺して多くの観客を驚かさせた。彼の牽制の巧さは下級生から際立っており、関東大会・作新学院戦でも出塁したランナーに狙いを定めて刺している。まさにスナイパーだ。そして彼は打撃センスも良く、小柄だが野球センスの塊だ! (投球フォーム) ノーワインドアップから入り、ゆったりと右足を上げていく。セカンド方向に足を送り込んでステップしていく。やや着地するタイミングを遅らしてインステップしていくので「間」が取れるフォームだ。それからコンパクトにテークバックをとっていき、リリースしていく。リリースを見ると前で離すことができており、球持ちは実に良い。120キロ台後半でも空振りを奪えるストレートを投げ込むことができているのはこの球持ちの良さにあるだろう。フィニッシュではしっかり腕を振り切ることができており、体重移動もしっかりしているが、踏み出し足の膝が割れてしまい体勢がよろけている。まだ線が細いので、次のステージで体力を強化し、投球に反映できるかが課題になるだろう
更新日時:2010.12.31

将来の可能性

投球術は長けており、けん制のうまさ、打撃センスの高さを見ると実に野球センスが高い選手だと評価している。ヤクルトで活躍している石川雅規に憧れている投手だが、投球スタイルも実に石川と似ている。石川に追いつき、追い越すには時間はかかると思うが、1年から着実に投球術を構築してきた投手なので、大学では体力強化を目標に置いておのずと取り組める選手であろう。 進路先は仙台六大学連盟に所属する仙台大学。今年は二季連続で3位に入っているが、特に東北福祉大学の壁に阻まれている。野口は東北福祉大学の牙城を崩す投球を見せることができるか注目してみたい。
更新日時:2010.12.31

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です