中山 勇也選手 (八戸工大一)

中山 勇也

球歴:八戸工大一

都道府県:青森

ポジション:投手

投打:右 / 右

身長:182.0 cm

体重:80.0 kg

学年:卒業

寸評

八戸工大一のエースとして春夏連続県大会優勝に貢献した右投手。右スリークォーターからマックス143キロを計測するクレバーなサイドハンドである。 (投球スタイル) ストレート マックス140キロ 常時 130キロ~137キロ スライダー 125キロ前後 フォーク 120キロ前後 シンカー 120キロ前後 右サイド気味から投げ込む直球は常時130キロ後半を計測しており、切れ・制球力ともに高校生としては群を抜いている。アウトコースへのコントロールが実にすばらしく、ほぼピンポイントでストライクコースに決まる。甲子園で制球に苦しむ投手が多い中、この制球力の高さは高く評価するべきだ。 変化球は120キロ台のフォーク、120キロ前後のシンカー、120キロ前後のスライダー。変化はそれほど大きくないものの、いずれも手元で変化するので、精度は高い。三振を奪うような圧倒的な球種はないので、多彩なコンビネーションで打たせて取る配球で、その結果、三振を積み重ねる投手である。 (クイックタイム) クイックは1.1秒台と素早く、ベースカバーもしっかり走ることができている。 (打者の攻め) ・右打者 右打者には外角中心にストレート、スライダーを投げ分ける配球。アウトコースへの制球力は絶妙で、外角に外して打たせてとる配球。ボールの出し入れがうまく、意図的に外して誘うこともできている。 ・左打者 左打者には外角中心にストレート、スライダー、シンカーを投げ込んで打たせて取る配球だ。リスクが少ない配球で、良い投球をしている。そして英明の中内の攻め(10/08/07 甲子園大会)は見事であった。インコース中心に攻めていき、打ち取っていた。そしてそれだけではなく、インコースに意識を置いておいて、外角にフォークを投げて空振り三振。完全に中内を牛耳っていった。 考えて投球が出来る投手で、両サイドに投げ分けて打たせて取る投手。しかしコントロールが良すぎる分、素直に入ってくるので、積極的に打ちに行く打者、あるいは配球が見破れると成田戦(10/08/13 甲子園大会)のような投球になってしまう。成田戦は初回に力で押して三振に取ったことで、欲が出てしまい、緻密な投球ができなくなってしまった。しかし彼ほどのスピード・制球力・変化球の切れを誇る投手でも、一つを拍子に大量失点を喫してしまう。その怖さを成田戦で味わったのではないだろうか。 (投球フォーム) 投球フォームはワインドアップから入り、ゆったりと左足を上げていき、ショート方向に足を伸ばしていきながら、着地していく。コンパクトにテークバックを取っていき、リリースしていく。リリースポイントは前に置く意識はできており、腕の振りもしなやかだ。軸足の蹴り上げ、下半身の体重移動は実に滑らかで、全体的にスムーズな動きができており、サイドスローのフォームとしてはほぼ完成されている。気になったのは肩の開きの早さか。そこを抑えていくと実戦派投手としてさらに磨かれていくだろう。
更新日時:2010.08.14

将来の可能性

高校生レベルとしては球速・変化球・制球力・投球術は完成された投手。しかし高卒プロと思わせるインパクトはない。しかしある程度完成された投手なので、大学では即戦力クラスの投手であることは間違いないだろう。まだ伸びしろはある投手なので、今の投球術に打ち難さ・スピードが加わると4年後はドラフト指名候補として期待できる投手になるだろう。これからの飛躍を大いに期待したい投手である。
更新日時:2010.08.14

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