綿屋 樹選手 (鹿児島実)

綿屋 樹

球歴:鹿児島実

都道府県:鹿児島

ポジション:一塁手, 三塁手

投打:右 / 左

身長:179.0 cm

体重:87.0 kg

学年:卒業

寸評

 旧チームから活躍する選手で、昨夏も4番・三塁手として甲子園に出場。秋の九州大会でも活躍し、このセンバツでもパワフルな打撃でスカウトからも注目されました。 (第一印象)  広角に打ち返す中距離ヒッターという感じで、思いっきりよく振り抜くスイングは魅力。イメージ的には、松山竜平広島)外野手に近い印象をうけます。 (守備・走塁面)  一塁までの到達タイムは、左打席から4.5秒前後と早くありません。秋からの新チーム結成以来、僅か2個の盗塁と足でアピールする選手ではないのでしょう。  一塁手としては、可も不可もなしといった感じ。昨年は三塁手を務めていたように、将来的には強打の三塁手として勝負したいところ。 (打撃内容)  基本的には引っ張り込めるかどうかがポイントの選手で、それが出来た時は破壊力抜群の打撃を魅せます。長打力だけでなく、率もある程度残せるところが魅力。 <構え> ☆☆☆  前足を引いた左オープンスタンスで構え、脇を閉じながらグリップを下げて構えます。腰の据わり具合、両目で前を見据える姿勢は悪くないのですが、全体のバランスとしては並ぐらいでしょうか。打席では、リラックスして構えることを心がけているようです。 <始動> 遅すぎ  開いていた足を元に戻し、つま先立ちしてから打ちにゆきます。そのため本格的に動き出すのは、リリースを迎えるあたりと極めて遅い始動。  ここまで遅いと、日本人のパワーやヘッドスピードだと、一定のレベル以上のスピードやキレに対処するのは厳しくなります。 <下半身> ☆☆  軽く足を上げて、ベース側にインステップ。始動~ボールが到達するまでの時間に余裕がなく、極めて 点 の打撃になっています。それだけ狙い球を絞り、その球を打ち損じないことが求められるわけです。  ベース側に踏み込むように、内角よりも外角を意識したスイング。それでもこの選手の場合、内角寄りのボールを綺麗にさばける術を持っています。気になるのは、踏み込んだ足がブレてしまうために、外角への厳しい球や低めの球に対し壁をキープできないで崩されてしまうのではないかという不安。そのため、自分が引っ張り込めるボールじゃないと強さを発揮できないのではないかと。 <上半身> ☆☆☆  始動が遅いだけでなく、打撃の準備であるトップを作るのも遅れがちなのが気になります。興味深いのはあえてグリップを下げて、あらかじめレベルスイングするようにして、ファールでも逃げられるスイングをしているということ。より広い面で、ボールを捉えられるスイングを意識的に行っています。この辺が、始動が遅くても対応力のある打撃を実現できている秘密なのではないかと。  ポイントを前に置き、ボールの落ち際を捌くのが得意。強烈なヘッドスピードと体の強さで長打を連発します。けしてフォロースルーでボールを遠くに運ぶタイプではないのですが、上手く巻き込めるとスタンドインできるのではないのでしょうか。 <軸> ☆☆☆  足の上げ下げが少ないので、目線の上下動は少なめ。体の開きが我慢できないのと、軸足の安定感はそれほどでも。それでも内モモの筋肉が発達しており、強烈な打球を生み出す原動力になっています。
更新日時:2016.04.15

将来には

 守備・走塁でのアピールに乏しいので、よほど打撃でアピールできないと厳しいかと思います。その辺の不安を考えると、大学や社会人に進んで様子見という判断になるのではないのでしょうか。それでも打撃に良いものを持っているので、今後も注目し続けたい選手でした。
更新日時:2016.04.15

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