佐村 トラヴィス 幹久選手 (浦添商)

佐村 トラヴィス 幹久

球歴:浦添商

都道府県:沖縄

ポジション:投手

投打:右 / 右

身長:191.0 cm

体重:79.0 kg

学年:卒業

寸評

何と言ってもその長身が目を引く。長身で黒人とのハーフで来年の沖縄の投手の中でも屈指の素材であることは間違いない。その佐村投手を取り上げてみる。 <現状> フォームは、ノーワインドアップから投げるタイプで、足をすっと上げるもそこまでは高くないが軸足は適度に曲げていたのでバランスは悪くない。軽く溜め軸足の膝を曲げ軽くお尻を落とし、少し蹴って伸ばさずに曲げて着地するタイプ。 ただ、あまりお尻も落とさず足も伸ばさないので着地は早い印象です。グラブは打者と正対して使うので上手く壁を使うことが出来てない。 また引き込みも早い。腰の回転にやや堅さが見られグラブの使い方も相まって開きが早く、またテイクバックはまずまず大きいものの肘があまり鋭角に使えないのでアーム式の振りという感じを受けます。スリークウォーターよりやや上から投げ込んでくる。グラブ自体はしっかりと抱えられているので投げ終わりのバランスは悪くない。腕の振りはしっかり振ってはくるものの体に絡みつくような感じではないかなと思う。そんなに負担が大きいようには思えないが、しなやかさには欠けるかなといった印象ですね。 まず、大型の投手ながらそのフォームのバランスは悪くないです。線の細さからくる筋力不足や課題は見られるもののその土台自体はしっかりとしており順調に肉付けしていけばという感じを受けます。 (投球) 夏にリリーフで投げた時に最速142キロをマークしたように体自体はまだ出来ておりませんがある程度の馬力はあります。ただ、先発するとやはり抑え目に投げており球速は130キロくらいでした。球質的にはどちらかと言えばキレ型でいまいち球威には欠けるように思います。 やはり体が出来ていないからまだまだ強く腕を振ることが出来ないのだと考えられます。ただ、彼の良いところは制球がそれほど荒れておらず比較的安定しているところです。やや高めに浮いてしまうのは気になる部分ですが、比較的コースに集まっており、内外にも投げ分けられますし投球自体にそれほど破綻はありません。 変化球はスライダー・カーブ・フォーク。それほどキレがあるというわけではないですが、上手く織り交ぜて組み立てることも出来ます。投球の基本である外を中心に集めつつ打ち取るという投球です。もう少し軸になる変化球が身に付ければ投球の幅が大きく広がりそうです。 (マウンド上での様子) 牽制やクイックもまずまず上手く出来ております。これほどの体格でこそありますが身のこなしの部分では上手さがあり非凡なものを感じさせます。フィールディングなどもそのスピード感こそやや欠けるものの、動きの質自体はそれほど悪くはありません。 マウンド捌き等も安定しているのですが、リズム・テンポが単調な面もあり打たれ出すとずるずる行ってしまう面もあります。そういった間の使い方や冷静さなどは身に付けていかないといけない部分でしょう。
更新日時:2010.11.10

将来の可能性

大型投手でありながらフォーム自体の土台の良さやマウンドでの身のこなしなどを見るとセンスも良いですし、その運動能力も高いものがあると思います。 体を作ることがまずは大事になってきますが、少し体が堅いかなと感じる部分もあるのでしっかりと柔軟性を身に付けて欲しいです。 また、投手になったのは中学3年の途中で、公式戦でも投げたことがない投手が名門・浦添商に入ってエース格の投手にまで成長するのですからその意識の高さと期待も現れていると思います。素材の良さを考えるとこの冬の間に一気に伸びていくことも期待できるので、ぜひその才能を開花させて欲しいです。
更新日時:2010.11.10

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