吉永 悠真選手 (畝傍)

吉永 悠真

球歴:畝傍

都道府県:奈良

ポジション:投手

投打:右 / 左

学年:卒業

寸評

 奈良大会準決勝で登板した右投手。変化球のキレ味、制球力の高さが目につく投手で、ストレートのキレ味を追求していけば、奈良県を代表する右の好投手になる予感を持った投手だ。 (投球内容)  やはりストレート系に強い天理打線ということもあり、変化球中心の投球で勝負。その変化球のキレがなかなか良い。緩いカーブ、右打者の内角に切れ込むシュート、外に外れるスライダーとバランス良く投球を組み立てる。初登板でも動じずに投げることが出来ていて、なかなか度胸の強さを感じた。とにかく徹底して変化球を投げるので、タイミングを取ることに苦労していたが、ただ捉えられてからも、止めることが出来るか。  ただ高校生のうちは変化球主体よりも、やはりストレートを追求していかないとならないだろう。もちろん変化球を磨き上げることも勝てる投手になるための必要な手段だが、ストレートで打ち取れる投手になれば、打ち取る手段は増えるわけなので、しっかりとストレートを伸ばすことを優先に追求をしてほしい。 (投球フォーム)  まだ体つきを見ると、成熟していないため、まずは上のレベルで通用する身体作りからスタートだろう。 ワインドアップから始動し、左足を胸の近くまで引き上げ、右足の膝を適度に曲げてバランス良く立つ。左足を遊撃方向へ送り込んでいきながら、重心を下げていき、着地を行う。この選手はプレートを押さえつける軸足の蹴り上げが弱く、エッジの力をうまく使えていない。まだ下半身の弱さが気になるところ。  左腕のグラブを斜めに伸ばしていきながら、内回りの旋回を行い、内旋の振りでリリースに入る。打者寄りで腕の振りが出来ており、球持ち自体は良い。指先の感覚が優れているため、両サイドへ投げ分ける制球力は高い。最後のフィニッシュでも、踏み込んだ足が割れてしまい、ぐっと体重が乗らず、勢いあるストレートを投げることが出来ない。  上半身の使い方は悪くない。あとは地面の力を使えるよう、いかに軸足を強く蹴り上げが出来る体の使い方を学ぶか、また下半身の筋力を増やすことが必要だろう。
更新日時:2014.12.31

将来の可能性

 狙い球を外す投球術、強打者に動じない度胸の強さを見ると、投手としての筋の良さを実感させる投手だが、技術が先行して、土台となる肉体的な強さがまだない。それは今後の課題として残っていくだろう。  ただ畝傍の投手の中では癖がなく、自然に伸びやすい投手として一番記憶に残った。自然に伸びやすいということは、肉付けをしていけば、最も力強い速球を投げる可能性があるということだ。ぜひ冬を超えて成長した姿を見せてもらいたい。
更新日時:2014.12.31

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