石垣 雅海選手 (酒田南)
寸評
1年からレギュラーを獲得し、2年から4番打者を務め、本塁打を放つなど、山形県屈指のスラッガーとして注目される1人。このままいけばドラフト候補として名乗り挙がる存在になっていくと思われるが、木製バットを使うことで打者として荒削りな部分が分かった。これをどう2016年度のパフォーマンスに生かすかが、次のステージで活躍する分かれ目となるだろう。 (打撃) スイングを見ると木製バットでも力いっぱいなスイングをしており、スイングは力強い。ただ力一杯振ることにこだわりすぎて、ボールの見極めができていない状態。台湾選抜の投手は石垣を警戒して、変化球をどんどん投げていた。それが見極めできず、空振りが多くなっていたが、大学、プロというステージに立った時、そんな攻めをされることが予想される。そういう意味で、こういう投手と対戦することになったとき、自分は何をすればよいのか、それを教えてくれる真全試合だったといえるだろう。 スタンスはスクエアスタンス。グリップを肩の位置に置いておいて、捕手寄りに立って、さらにバットを立てる位置が頭の近くで、極力、無駄を省く意図が見える。 投手の足が着地したところから始動を仕掛け、小さく足を上げて真っ直ぐ踏み込んで打ちに行く。トップの動きを見ていくとグリップが身体の奥に入りすぎており、インコースの捌きが難しくなる。スイング軌道を見ると弧を描くようにスイングをしていくが、ヘッドが下がったスイングになっていて、一見、スイングは豪快のように見えるが、ミスショットするのが多く、まだまだムラが多い。まだ目線のブレを抑えることができず、軸もまだ不安定。 唯一の安打がレフト線を襲う鋭い打球で、やはりポテンシャルは素晴らしい。 芯でとらえてことができるようになれば、木製バットでも長打が打てるようになりそうだ。 (守備) 打球に対する反応を見ると、そつのない動きを見せており、守備範囲の広さはまずまず。定位置の打球が殆どだったので、詳しい動きは次の機会で見ていきたい。
更新日時:2015.12.30
将来の可能性
打撃に関してドラフト候補になるポテンシャルの高さは十二分に感じさせた。振れることは大事。今のような強く振る姿勢は大事だが、ボールの見極め、状況に応じた打撃。個々はフルスイングするべきか、レベルスイングをして対応していったりと、相手に応じての打撃が求められる。台湾との親善試合。ストレートは140キロを超える投手ばかりの対戦が中心だった。プロではそういうクラスと対戦するのは当たり前。今回の経験が、大きく成長させているか。 有力な右打ちの外野手は少ない世代。ぜひ2016年は右打ち外野手ではトップになるだろうと思わせる選手になることを期待したい。
更新日時:2015.12.30