松本 哲幣選手 (敦賀気比)
寸評
史上初の2打席連続満塁本塁打を放つなど、2日間で高校野球の歴史に名を残した松本哲幣。彼の打撃を見ると実にシンプルである。スクエアスタンスで背筋を伸ばして、バットを立てて構える姿は、無駄な力みが感じられない。投手の足が下りたところから始動を仕掛けていき、左足をゆったりと上げていきながら、真っ直ぐ踏み込む。間合いを測ることができており、1本目の満塁本塁打はカーブをしっかりと引き付けて打ったように対応力は高い。トップの動きを見ていくと捕手側方向へ引いていきながら、しっかりと捕手側方向へ引くことができており、肩口から振りだすようにしていくため、インパクトまでロスがないスイングができている。甲子園で3本放ったが、スラッガーというタイプではなく、速球、変化球もしっかり対応して、アベレージを残すタイプだろう。 こうして一発を打ったことで、長打力が求められそうだが、体格的にも、打法的にも、長打ではなく、広角に打ち分ける打撃で、打率を残すタイプだろう。自分の打撃を見失わずに、さらにレベルアップをしてもらいたい。また大会終了後には、U-18の候補選手にも選出された。ぜひ全日本を目指して、走攻守すべてにおいてレベルを高めて、上のステージでも活躍できる可能性を示してほしい。
更新日時：2015.04.05