館山 直樹選手 (湘南工大附)

寸評

　手足の長いスラッとした投手体型から、ピュッとキレのあるボールを投げ込んできます。すでに旧チームからのエースで、マウンド経験も豊富。 （第一印象） 　線の細さは気になりますが、身のこなしも柔らかく正統派のサウスポーといった感じ。体幹がビシッとして来ると、2015年度を代表する神奈川のサウスポーになるのではないのでしょうか。 （投球内容） 　セットポジションから常時120キロ台～130キロぐらいでしょうか？キレ型の球質なので、恐らく球速以上に打者には速く感じられるのでは？　変化球は、カーブとスライダー。左打者のインハイにボールが集まる、珍しいサウスポー。牽制・フィールディングの動きは悪くありませんが、クィックができないのが課題。コントロールは、ストライクゾーンにボール集めてきて、四死球で自滅する荒っぽさはありません。 ＜長所＞ 　けして着地までの粘りは感じないのですが、体の開きは抑えられており、ボールの出処は見難そう。またボールが見えてからも球持ちがよく、中々ボールが出てこない感じがします。 　お尻を三塁側に落とせるフォームであり、腕の送り出しにも無理がないので、故障の可能性は低いのではないのでしょうか。 ＜課題＞ 　グラブがしっかり抱えられず、足の甲でも地面を押し付けられていないので、コントロールがつきにくいはず。それでもコントロールがつくのは、「球持ち」の良さを活かして指先の感覚に優れているのかもしれません。 　振り下ろした腕が身体に絡んで来ないなど、腕の振りが弱いのが気になります。こうなると変化球に、中々手を出してくれません。

将来の可能性

　まだまだ肉体面の弱さや、技術的な未熟さも気になります。それでもある程度出来てしまうのは、この選手の才能がゆえでしょう。今後の一年間の努力次第では、大学などでも野球を続けて行ける存在になるかもしれません。神奈川を代表する左腕に、ぜひ育って欲しいと期待しています。