鈴木 塁選手 (水戸葵陵)

鈴木 塁

球歴:水戸葵陵

都道府県:茨城

ポジション:外野手

投打:右 / 右

身長:182.0 cm

体重:83.0 kg

学年:卒業

寸評

水戸葵陵のスラッガー鈴木塁。東海大浦安戦では高校通算35本塁打目となる大ホームランをかっ飛ばした。体格の良さ、パワー、打球の速さは惚れ惚れするものがある。茨城県屈指のスラッガーとして最後の夏はベストパフォーマンスを発揮することができるか注目される。 (打撃) 大きくひきつけてボールを手元まで引き付けて抜群のヘッドスピードで飛ばしていくスラッガー。しかし荒削りな打撃フォームをしており、確実性に欠けるスタイルであること分かる。 スタンスはスクエアスタンス。グリップを高めに置いて構えている。構えからスラッガーと思わせるものがあるが、やや硬さを感じるフォームだ。投手の足が着地する寸前に始動を仕掛ける。ぎりぎりまでボールを引き付けてヘッドスピードの速いスイングと持ち前のパワーを活かす狙いが見える。足を小さく上げて真っ直ぐ踏み込んでいく。大きく足を上げるような動作はトップを深く取っていくが、グリップが入りすぎてしまい 膝が柔軟に使えずに低めの変化球を振り出してしまう。踏み込んだ足が崩れてしまい粘りはなく、上体だけで振ってしまう。県大会ではその脆さが見え、縦に鋭く落ちる変化球に全く対応ができていなかった。県大会を終えて鈴木は変化球に対応するために変化球を打つ練習を増やした。今まで直球でしか打つ練習しかいなかった鈴木。得意の直球を打つ練習しかしなかった自分の甘さを認めていた。 その成果は関東大会に出る。まだ変化球に捉え切れていないところはあるが、意識を変えたことにより東海大浦安戦ではヒット3本のうち2本は変化球を捉えて打ち返すことができていた。ヒットにした打撃を振り返ると欠点であった下半身の粘りのなさが解消され、どっしりと踏み込んで、しっかりとボールを呼び込んで打ち返すことができていた。手元で呼び込んだところから抜群のヘッドスピードに加え、鋭く腰を回転させ、大きくフォロスルーを取って打球を飛ばす。スラッガーらしいフォームをしており、長距離打者として素質を感じさせるものがあった。変化球の対応はこれからも磨き続け、甘い球を見逃さない鋭さを身につけるようになるとさらに面白みのある打者になっていくだろう。 (走塁・守備) 塁間タイムは4.5秒~4.6秒前後とそれほど速いタイムではなく、足を売りにするタイプでもないし、積極的に先の塁をうかがうようなところは見られない。 外野守備はやや反応が遅く落下点に入るのが遅くなることがあり、正面に入って処理するのではなく、飛び込んで捕球することが多い。元々一塁手なので、外野守備に慣れていないということも考えられるが、まだ意識が低いように感じる。そして肩だが、送球が悪い。スローイングフォームを見るとコンパクトに腕が振れるフォームというわけではないので、力を入れてしまうと暴投になりそうなフォームに見える。彼は強肩の素質を持っているとあれほど切れのあるスイングができて、飛ばせる選手である。地肩が弱いわけがない。もう少し守備の意識を高めることができれば、更にこの選手は良くなる可能性を持っている。
更新日時:2011.05.23

将来の可能性

長打力、雰囲気は中々のものがあり、個人的には夏まで追いかけていきたい選手の一人に入る。まだ荒削りなところはあるが、打撃に対する取り組みが変わったことを考えれば夏までさらに成長を予感させてくれるものがあった。夏までは変化球の対応とインコースの対応をさらに高めることを期待したい。この選手がプロ入りを確かなものにするには守備の意識を高めること。上のレベルになるほど守備の重要度が高まるわけで、もう少し守備の意識を高めて欲しい。全く走れない、投げられない選手ではないので、向上しようという意識を継続することができれば更に評価は高まるはずだ。すべてにおいて意識を高めることが自分の為、チームの為になる。この夏は打撃のみならず守備・走塁の意識に変化が見られるか注目していきたい。
更新日時:2011.05.23

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