渡邊 郁也選手 (仙台育英)

渡邊 郁也

球歴:仙台育英

都道府県:宮城

ポジション:投手

投打:右 / 右

身長:175.0 cm

体重:78.0 kg

学年:卒業

寸評

 スリークオーターから、ポンポンとテンポ良く相手を追い込み、自分のペースに引きずりこみます。特にコースや低めを突く、コントロールの良さが自慢の好投手。 (第一印象)  球速以上に打者の手元まで、伸びのある球が印象的。その一方で、開きの早さから合わされやすいのが気になります。   (投球内容)   中背の体格から、130~中盤ぐらいのストレートを両コーナーや低めに集めます。変化球は、スライダー・シンカーなど。フィールディング・牽制などにも優れ、野球センスの高さを感じます。  <長所>   グラブを最後まで内に抱えられ、両サイドの投げ分けは安定。足の甲の地面への押し付けも深く、低めにも多く集まります。中でも「球持ち」の良さにも特筆すべきものがあり、細かいコントロールだけでなく、ボールにバッスピンを利かせて伸びのあるボールを実現します。  <課題>   体の「開き」が早くなり、ボールの出処が見やすいので、いち早く球筋が読まれます。そのためコースを突いたような球でも、踏み込まれて打たれてしまうケースが目立ちます。
更新日時:2012.08.28

将来の可能性

 コントロールもよく、マウンド捌きも洗練された完成度の高い投手です。その反面、ボールの見やすさやボール自体に凄みがないので、イニングが進むにつれて馴れられて打たれてしまう底の浅さがあります。ここを改善してゆかないと、好投していても報われないことを繰り返す可能性は否定できません。大学などで課題などに向き合い、実戦的な投球を追求して欲しいですね。
更新日時:2012.08.28

寸評

 仙台育英のエース。地方大会では39イニングを投げて四死球1と抜群の安定感を誇った投手。打率.609をマークしており、打撃センスも高い選手だ。投球内容は評判通りコーナーを突いた緻密な配球ながらも、ここぞという時にストレートでねじ伏せて雄叫びを上げる姿を見て、やはり投手らしい度胸の強さを感じられる好投手だ。 (イメージ)  左足を高々と上げて捻りを大きく入れるフォームはどうも佐藤由規を思い出す。2年前の田中投手もそうだったが、仙台育英の右投手は打撃センスの高い選手も揃えるのは伝統的だ。 (投球内容)    140キロ台の速球を投げ込むという触れ込みであったが、実際は130キロ台の速球だが、内外角に丹念に投げ込む投手だ。  右スリークォーターから投じる直球は常時135キロ~138キロを計測。やや開きの早いフォームで、捉えられやすい側面が見えるのだが、立て続けに痛打されることはない。彼は直球の回転は良く、回転数が多いので、失速せず空振りを奪う事が出来ている。低めにもボールが垂れずキャッチャーミットに収まっている。低めで勝負出来ると投手として大きなアドバンテージで、安定した投球を支えているのは低めの絶妙な制球力であろう。  変化球はスライダー、カーブ、フォークを丹念に突く配球。強烈な武器があるわけではないが、直球とのコンビネーションを絡ませ、打者の的を絞らないピッチングを展開。ピンチ時になると気迫を込めて、威力あるストレートをビシッと投げ込み相手打者をねじふせる度胸の強さもあった。  クイックは1.1秒~1.2秒前後の標準のクイックが出来ており、フィールディングも警戒で、牽制も鋭い。打撃センスも高いので、何でも率なくこなす野球センスの高さがある。 (投球フォーム)   ノーワインドアップから始動し、左足を頭上の近くまで上げて、やや体を反る足の上げ方は仙台育英の投手に見られる足の上げ方。  この足上げでも上手くバランスを保っている。左足を二塁方向へ送り込んでいきながら、重心を下げていく。残念なのは踏み込んだ足が一塁側に開いてしまっており、左腕の開きが早くなってしまう。重心は下げているが、お尻から先行するヒップファーストというわけではない。横系統の変化球が合う投手に見えるが、フォークを武器にする。仙台育英の投手はスリークォーター系統のフォームでも、フォークを武器にする投手は多い。ただ負担は大きいので、ケアにはしっかりと努めてほしい。  内回りの回旋で、しっかりと肘を上げていき、リリースに入る。打者寄りでリリースすることが出来ており、球持ちが良い。重心を低くして、肘をしなりを活かして、前で離す事が出来ているので、低めに集まられている。  膝の開きが早い、特徴的なフォームをしているが、それでも両サイドを丹念に付いた投球が出来ているのはなかなか興味深い。
更新日時:2012.08.19

将来の可能性

 ピッチングが出来る好投手で、ギアの入れどころを理解し、要所で低めに伸びるストレート・フォークのコンビネーションで抑えられるメンタルの強さも魅力。打撃センスも高いモノを持っているので、野手としての適性もありそうだが、トータルバランスが優れた投手なので、大学・社会人でも実戦的なピッチングで存在感を見出す投手ではないだろうか。今の投球をベースに、ドラフトを意識出来る投手に成長していくか、今後も注目していきたい。
更新日時:2012.08.19

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