直井 秀太選手 (白鷗大足利)

寸評

　強力打線・白鴎大足利の4番打者として、選抜の東陵高校戦（2013年03月23日）では右に左へと鋭い打球を連発致しました。特に、打撃に非凡なものを持った選手です。 　　 （第一印象） 　　 　けして打球が上がるタイプの強打者ではなく、鋭い打球で野手の間を抜けて行くタイプ。特に、勝負強い打撃を売りとしています。 　　 （守備・走塁面） 　　 　一塁までの塁間を4..5秒弱と、左打者としてはかなり遅いのが気になります。新チーム結成以来の45試合で、3盗塁と足でアピールすることはありません。 　 　しかしながら、一塁手としての動きの良さは目を惹きました。秋は45試合で8失策と安定感に欠けるところがあったみたいですが、一冬越えてだいぶ上手くなったのではないのでしょうか。 　　 （打撃内容） 　　 ＜構え＞　☆☆☆☆ 　 　前足を引いて立っていますが、早めにスクエアスタンスに戻し、つま先立ちします。グリップは高めに添えられており、腰の据わり・全体のバランスも悪くありません。アゴを引いてしっかり前を覗きこんでおり、高い集中力を伺うことができます。 　　 ＜始動＞　平均的 　　 　一度開いていた足を元に戻し、そこから踏み出すスタイル。しかし通常の選手よりも早くこれを行い、始動全体が遅れないように出来ています。 　 ＜下半身＞　☆☆☆ 　　 始動～着地までの「間」はある程度取れており、速球でも変化球でもそれなりに合わせられるはず。真っ直ぐ踏み出した足元は、インパクトの際にもブレません。そのめ外角や低めの球にも、開きを我慢して対応できます。 　　 ＜上半身＞　☆☆☆ 　 　打撃の準備である「トップ」の形をつくるのも自然体ですし、リストワークに遊びが生まれて柔軟な打撃ができます。バットの振り出しは、けしてインサイドアウトではありません。それでもヘッドが下がらずに、思いっきり引っ叩くことが出来ています。　 　　 ＜軸＞　☆☆☆☆ 　　 　足の上げ下げは静かなので、目線は上下に動きません。体の開きも我慢出来ていますし、軸足にも粘りと強さが感じられます。安定した下半身を背景に、軸のブレないスイングが出来ています。

将来の可能性

　守備位置も一塁ですし、走力も期待できません。それでも打撃には光るものがあり、勝負強い打撃で重宝されるはず。これからも、打力を全面に押し出し大学などでも活躍を期待したいと思います。