小林 昌樹選手 (佐久長聖)

小林 昌樹

球歴:佐久長聖

都道府県:長野

ポジション:投手

投打:右 / 右

身長:182.0 cm

体重:78.0 kg

学年:卒業

寸評

長野県屈指の本格派として注目される小林昌樹。182センチ78キロという恵まれた体格には大型投手として期待できよう。だが北信越大会では調子が悪かったのか、130キロ前後にとどまった。原因はどこにあるのか考えていきたい。 マックス142キロを計測するといわれるストレート。だがこの試合のスピードは常時120キロ後半~130キロ前半と10キロ前後遅い。変化球はスライダー、縦に落ちるカーブを投げ分ける。球速差のあるカーブとストレートを投げ分け緩急を付けた投球で打たせて取る投球をしている。だがカーブを投げる際に腕が緩んでしまい判別はしやすい。フォーム自体に威圧感は感じられないので、打者にとって恐怖感を感じない。終盤になると制球力が甘くなってしまい、それで抑えられる引き出しがなかったので捉えられていた。夏場ではスタミナが落ちて本来の投球をするのが難しいだけに如何にして打者を抑える術を組み立てていくかが夏までの課題となりそうだ。 クイックは1.1秒~1.2秒前後と素早いクイックを見せている。フィールディングの動きは悪くない。投球以外の技術は強豪校ということで鍛えられている。 (投球フォーム) セットポジションから入る。左足を真っすぐ上げていき、右足の膝を適度に曲げて立っている。左足をショート方向へ伸ばしていきながら少しずつ腰を沈めていき、着地する。お尻が先行して落ちるヒップファーストは取れている。左腕のグラブを斜めに伸ばしていき、左胸に引き込んで体の開きを抑えようとしている。テークバックを見ていくと内旋をしてコンパクトに取っている。そしてリリースに入るが、球離れが早くスピンのかかったストレートを投げられない。最後のフィニッシュを見ると歩幅が狭く、踏み込み足の膝が割れてしまい思うように体重に乗らず三塁側に体が流れている。182センチの長身だが、そのパワーを活かしきれていない。理由としては下半身の力がひ弱くて、股関節が硬いこと。彼は肘を使い打者よりで離す意識はあるものの、下半身の動きが疎か。軸足の力をうまく溜められずにそして体をスムーズに並進できないために思うようにボールの力を伝えられていないと思う。フォームに関しては試行錯誤している印象で彼自身も思うようなストレートを投げられていないと思う。技術的な追求するのもいいが、しっかりと体を鍛え込んでから地固めをしてからも遅くない。
更新日時:2011.06.10

将来の可能性

場数を踏んでいる投手だけに上手くまとめる投手ではあるが、182センチの長身の割にひ弱さがあるのが気がかり。投手としての器を大きくするには今ではなく、大学・社会人になってからだろうと考える。最後の夏まで残り1カ月となったが、まずできることは自分のベストの状態で投げられるまでに調整することだろう。根本であるストレートを取り戻すことができれば、長野県屈指の好投手として期待を添える結果を残せるのは間違いないだろう。夏での再起を期待したい。
更新日時:2011.06.10

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