岡本 昌也選手 (池田)

寸評

　古豪・徳島池田高校の4番として、チームでは絶対的な存在。特に、本塁打・打点・打率と、打撃部門ではチームのトップを誇ります。選抜の海南戦（2014年03月22日）では、カーブを上手く合わせてライト前にはじき返しました。しかし続く豊川高校戦ではヒットが出ず、充分にその能力を発揮できずに終わりました。　 　　 （第一印象） 　　 　体はそれほど大きくないのですが、ガッチリした体格でパワフルな打撃が目立ちます。特にアウトステップして、ボールを巻き込む打撃を得意とします。 　　 （守備・走塁面） 　　 　残念ながら一塁までの正確なタイムは計測できませんでしたが、新チーム結成以来の45試合で9盗塁と、けして動けない選手ではありません。 　　 　しかしながら三塁手としてのフットワーク・キャッチングの動きは危なっかしく、それほど上手い選手は見えません。45試合でチーム最多の16失策しているように、安定感がイマイチなのがわかります。更に三塁手としては、送球にも強さが感じられず地肩の強さも物足りません。 　　 （打撃内容） 　　 　引っ張って巻き込むイメージが強いのですが、右方向にもはじき返す技術はあるようです。長打は巻き込んでのものが多いようですが、緩い球を右方向にはじき返す実戦的な打撃ができます。 　　 ＜構え＞　☆☆ 　　 　前足を軽く引いてつま先立ちし、グリップの高さは平均的。腰の据わり・全体のバランスとしては物足りませんが、両目で前を見据える姿勢は悪くありません。 　　 ＜始動＞　遅め 　　 　投手の重心が沈みきって前に移動する段階で動き出す、遅めの始動を採用。これは、典型的な長距離打者が採用する破壊力抜群の動き出し。 　　 ＜下半身＞　☆☆☆ 　　 　始動～着地までの「間」は取れませんので、狙い球を絞って逃さないことが求められます。そのため、いろいろな球に瞬時に対応することはできません。地面から小さく足を浮かし、ベースから離れた方向に踏み出すアウトステップ。これは、真ん中～内角よりの球を強く意識していることがわかります。それでもインパクトの瞬間でも足元がブレないで我慢できるので、開きを我慢して外角の甘い球ならば、はじき返すことができます。 　　 ＜上半身＞　☆☆☆ 　　 　打撃の準備である「トップ」の形を作るのは自然体で、リストワークに固さは感じられません。バットの振り出しは少し遠回りに見えますが、バットの先端であるヘッドを立てて幅広くボールを捉えます。 　　 ＜軸＞　☆☆☆☆ 　　 　足の上げ下げが殆どないので、上下に目線が動きません。体の開きも我慢できますし、軸足にも力を強さを感じます。軸を起点に、綺麗に回転出来ています。

将来の可能性

　まだ打撃に荒っぽさを、守備に物足りなさは感じます。しかし打撃の感性やおもいっきりの好いスイングには目を見張るものがあり、上手くゆけば大学などでも活躍できる素材ではないのでしょうか。今後もその打撃を磨いて、存在感を高めて欲しいと思います。