中村 誠選手 (報徳学園)
寸評
選抜の沖縄尚学戦(2013年03月23日)では、4回1/3イニングで降板したものの、激戦区兵庫の好投手との印象を強く受けました。 (第一印象) 内角を厳しく突くだけでなく、外角の微妙な出し入れができるなど、両サイドを幅広く使ったピッチングが光りました。 (投球内容) 球速は135~140キロぐらいで、カーブ・スライダー・チェンジアップのような沈む球と、非常にオーソドックスな投球。両サイドにボールを散らせつつ、変化球を織り交ぜ的を絞らせない投球が持ち味。牽制も鋭く、フィールディングなども上手く、クィック1.15~1.25秒ぐらいでまとめられるなど、野球センスの高さが光ります。ただし「開き」が早いせいか、左打者に痛打を浴びる場面が目立ちました。 <長所> グラブを最後まで内に抱えられ、両サイドの投げ分けは安定。足の甲でも地面を深く押し付けられており、ボールはそれほど高めに抜けません。「球持ち」もよくボールを長く持っていられるなど、将来的にはかなり精度の高いコントロールが期待できそう。 お尻も一塁側に落とせますし、腕の角度にも無理はありません。そういった意味では、肘・肩への負担は少なく、故障の可能性は低いのではないのでしょうか。 <課題> 「着地」までの粘りが悪いとは思わないのですが、体の「開き」が早くタイミングが合わせやすいのが気になります。また重心が深く沈み込み過ぎているので、重心が後ろに残りがちで体重が前に乗って行かないのも気になります。
更新日時:2014.04.21
将来の可能性
体格には恵まれませんが、野球センスに秀でた好選手だと思います。「開き」の速さと「体重移動」を改善できれば、まだまだ投球に磨きがかかるのではないのでしょうか。更に上積みが期待できるようならば、大学での活躍も期待できる投手だと思います。今後も、どのような進化を遂げてゆくのか注目してみたい一人でした。
更新日時:2014.04.21