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卒業生
鈴木 康平

鈴木 康平(千葉明徳)

都道府県:
高校:
学年:
2012 年卒
ポジション:
投手
投打:
右/右
身長:
186 cm
体重:
75 kg
データ最終更新日:2011年6月10日

寸評

 ようやく万全の調子で投げることができたのではないだろうか。千葉明徳のエース鈴木 康平は常に故障を抱えながらの登板であった。秋は右わき腹、春では右肩。この夏までのテーマは怪我をすることなく、万全の調子で投げることだった。恐らく優勝候補・専大松戸との対戦が決まったことで彼に奮い立たせるものがあったのだろう。専大松戸戦の投球は春よりも内容のある投球を見せてくれた。

(投球スタイル)
ストレート 141キロ
常時135キロ~140キロ
スライダー
フォーク
ストレートは常時135キロ~140キロ前後を計測。春の抜け気味のストレートだった頃に比べるとだいぶ力強くなり、低目へ素晴らしいストレートを投げ込むことが出来ていた。ようやく彼本来のストレートが見られた。本当ならば春に今のストレートを投げて、夏前にさらにレベルアップさせてほしかったが、そこまで要求するのは身勝手か。ラストサマーで状態が上がった投球を見られたのは収穫であった。変化球はスライダー。特にスライダーの切れは素晴らしく、ベース手前で滑るスライダーは大きな武器となっている。またフォークを使い始め、横の変化から縦の変化を使い始めている。

(配球)
右打者、左打者ともに外角中心にストレート、スライダーを投げ分けていく配球を見せている。特にアウトコースへの制球力は絶妙で、このアウトコースストレートこそが彼の武器であろう。それがあってキレの良いスライダーが活きる。しかしインサイドの割合は少なく、外一辺倒なためにヒットを打たれることが多い。ただ春よりも高めに浮くことは少なくなり、外角へぎりぎりにコントロールされることが多くなっていった。一番良くなったのはマウンド上で粘りが出てきたこと。あれほどヒットを打たれてランナーを背負いながらも折れずに投げることが出来るようになったのが一番の成長点といえる。ようやくだがエースらしい投球を見せてくれた。春よりも表情が良くなり、みんなと一緒に戦っている様子が伝わった。

(クイックタイム・フィールディング)
クイックは1.3秒~1.4秒台と遅い。牽制を入れてランナーを制するわけではない。カバーリングの意識も少し甘いのが気になった。この試合ではランナーをマークするのではなく、自分の投球に専念する意識があったのかもしれないだろう。彼ならばすぐにクイック技術、牽制技術、フィールディング技術を高められる野球センスと身のこなしの良さはあるように感じた。

(投球フォーム)

ノーワインドアップから入る。左足を真っ直ぐ上げていき、右足の膝を曲げて立つ。そこから左足を二塁方向へ送り込んで、お尻を落としていく。軸足に体重を乗せて着地する。着地した足は開かずに接地することができている。着地は柔軟に接地しようとする意識が見られる。

左腕のグラブを上向きにして引き込んでいき、左胸に引き込んでいく。打者に向かって正対していくため、フォーム自体に出所の見辛さは感じないフォームであろう。癖のないフォームだけに打者にとっては合わせやすいフォームである。

春よりも改善が見られたのはテークバック。以前は肘が下がり、背中側に入りすぎることがあったものの、夏では肘があまり下がらず、背中側に入りすぎることもなくなってきた、
そしてリリースに入る。上から振り下ろすのに無理なく振り下ろすことが出来る柔らかさは秀でている。最後のフィニッシュでもしっかりと腕を振り切ることができており、完成度の高い投球フォームをしている。腕が鋭く振れるようになり、あとは故障に付けていきながら、故障に強い体づくりを行い、体格面をビルドアップ刺せることが出来れば、常時145キロ~150キロを投げる潜在能力は秘めているだろう。

将来の可能性

 春よりも状態は良い状態で見られることが出来たが、本来ならばこのぐらいの投球を春の時点で見せてほしかった。11回まで粘り強く投げたのは高く評価できるが、総合的に見ていくと高卒プロ入りとして獲りたい投手ではないだろう。

あるスカウトはスポーツ紙の記者にこんなコメントを残していた。
「まだ身体は出来ていない。素質は素晴らしいが、このままプロ入りしたら、潰れてしまう」
私も同意見である。肩肘の柔らかさを活かした完成度の高いフォームから投じるキレ味鋭いストレートには非凡なものがある。だが故障しやすい体を見ると一層ハードになるプロの環境では思うような成長が見られずに尻すぼみに終わってしまう可能性が高い。それならば大学・社会人で力を蓄えるのが妥当な選択であると考える。しっかりと体づくりを行い、それが投球に反映されれば、常時145キロ~150キロを計測するポテンシャルも秘めており、まだ投球の引き出しを増やすことも可能だろう。

 今まで故障で思うような投球が出来なかった鈴木が夏では万全の調子で上沢と投げ合いを演じたことは彼にとって自信になったと思うし、次の進路先でもやれる手応えを掴んだはず。ぜひ次の舞台で素質を開花させ、ドラフト上位候補と騒がれる投手になることを期待したい。

情報提供・文:2011.09.29  河嶋 宗一

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