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卒業生
吉本 祥二

吉本 祥二(足立学園)

都道府県:
高校:
学年:
2012 年卒
ポジション:
投手
投打:
右/右
身長:
186 cm
体重:
75 kg
データ最終更新日:2011年9月19日

寸評

ここにきてこの男の評価が急上昇している。足立学園吉本 祥二。初めてこの男を見た時は昨年の夏。長身と長い手足。体重移動を意識したキャッチボール。長い腕から繰り出すスピンのかかったストレートは素質の高さが感じられた。私が観戦した試合ではマックス143キロを計測し、下町のダルビッシュと呼ばれる存在にまで注目されていった。波があったものの着実に素質を伸ばしていき最速149キロまでスピードアップ。NPBだけではない。MLBにも注目される投手にまで成長していった。巷では東日本NO.1、外れ1位候補といわれるが、まだそれほどの投手ではないということをはっきりしておきたい。余計に高く評価することは彼にとって重圧になるからあまり健全ではない。ただはっきりしていることはその称号を相応しい投手になれるだけの挑戦権を与えられたということであるし、自信に持っていいと思う。彼に必要なのはNO.1投手になる野心だけだ。真面目で人の良さが伝わる吉本投手にはぜひ強烈な野心を持ってほしいと思っている。

(投球スタイル)
ストレート 145キロ
常時130キロ後半~143キロ
スライダー 125キロ前後
フォーク 120キロ前後

ストレートはコンスタントに140キロを計測し、マックス145キロまで伸びた。一部のガンでは最速148キロを計測したようだが、それぐらいのスピードボールを十分に投げ込める能力は秘めている。でもまだ指にかかるストレートの割合自体は少ない。この試合では一球だけ指にかかったストレートを投げ込んでいたが、そのストレートは大学生の速球投手にひけを取らないものはあったと断言できる。そのストレートをコンスタントに投げられるかが鍵になるだろう。変化球はスライダー、フォーク。横に切れるスライダーのキレはまずまず。フォークの落差はまずまずであったが、本人いわくこの日は精度が低かったので使わなかったと振り返る。球種はこの2球種。今はストレートと球種を磨いて、そこから派生して同じ球種でも変化を付けていくことが大事だろう。

この試合の配球は外角中心にストレート、スライダー、フォークを投げ分ける配球。まだコントロールが高めに浮く傾向は見られたが、比較的まとまっていた。ただ投げるだけではなく、捕手と相談して自分なりに配球を組み立てる姿勢は良し。余談として彼はダルビッシュに憧れており、テレビ中継から配球を参考にしていると話してくれた。

(クイックタイム・フィールディング)
クイックタイムは1.3秒前後とあまり速くない。ランナーを置いてからの投球はあまり上手くない。フィールディングの動き自体は悪くなく、ベースカバーの動きも良かった。

(投球フォーム)
彼がフォームで一番意識しているのは「体重移動」と話してくれた。キャッチボールから体重移動を意識し、念入りに行っている様子が見られた。滑らかな体重移動を実現するために参考にしているのがダルビッシュである。ダルビッシュの体重移動を真似て自分のアレンジにしている。フォームをじっくりと観察するとセットポジションから入る。左足を上げて、右足はしっかりと軸足に乗せていく。左足をショート方向へ落としていきながらお尻から先行して落とすヒップファーストが取れており、柔軟に着地することができている。テークバックをコンパクトに取っていき、リリースに入る。以前よりも腕の振りの位置を下げており、ややスリークォーター気味にボールを放している。滑らかな体重移動が取れており、その体重移動はダルビッシュを模倣している様子が見て取れた。ただ気になったのは左腕の使い方である。左腕のグラブが解けるのが早く、開きが早くなっている。今年のダルビッシュは左腕の畳み方が上手くなっただけではなく、開きを抑えるようになったからさらに打ち辛さを増したのだ。彼も同じように開きを抑えられるようになるのが望ましい。

昨年よりもだいぶ体つきが逞しくなってきた。太もも、腰周り、背筋。体つきが発達し、ドラフト候補らしい体格になってきた。フォームのメカニズムは変わっていないが、体の筋力が増したことで足を上げた時に軸がぶれなくなってきた。踏み込みが強くなり、体重移動がより滑らかになってきた。開きの早さを除いては高校生としては完成度の高いフォームだ。

将来の可能性

 昨年よりも球速、球威面で着実な成長が見られた。186センチの長身、長い手足と投手として恵まれたボディバランス。フォームも高校生としては高い。素材としてはかなりものであり、素質だけならば上位指名に値するだけのものはあると評価する。ただトータルで見ると吉永 健太朗に劣るところはあり、個人的には上位指名で取るのではなく、中位・下位指名が妥当と考える。ただ大学で更に実力を磨き、即戦力として評価を受けてからプロの門を叩く選択肢も悪くないと思う。彼は取り組む姿勢が良い。だから着実に優れた素質を伸ばしてきた。最後の夏のテーマは東京一の投手になるという意気込みだ。個人的にはそれぐらいの意気込みがあってほしい。俺がNO.1になる!俺が目立ってやる!という気持ちはプロでは大事なメンタリティだ。心優しい謙虚な男に内に秘めたる闘志を持てばこの男は東日本NO.1投手に相応しい投手になるだろう。

情報提供・文:2011.06.24  河嶋 宗一

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