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卒業生
吉田 奈緒貴

吉田 奈緒貴(宮崎商)

都道府県:
高校:
学年:
2012 年卒
ポジション:
投手
投打:
右/左
身長:
175 cm
体重:
70 kg
データ最終更新日:2011年6月13日

寸評

 2011年度の高校球界において、全国でも5本の指に入る好投手。投球に威圧感はありませんが、試合を組み立てるセンス・変化球とのコンビネーション・速球のスピードも兼ね備えた極めて高い総合力が自慢です。当然、プロのスカウト達からも注目されるドラフト候補です。

(投球内容)

 中背のため、バランスの取れた投球フォームから繰り出される速球には、それほど迫力は感じません。昨夏の試合では、常時135~140キロぐらいと言う感じでしたが、今や150キロ近い球速も記録するまでになったと聞いています。ストレートを軸に、ブレーキの効いた縦に割れるスライダーと、カウントを取りに行く横滑りの2種類のスライダーを交えます。ただ残念なのは、ストレートに迫力がないだけでなく回転もイマイチで、球速はあっても物足りないところがありました。その辺が、一冬越えてどのぐらい改善されているのか注目したいところ。

 この投手の素晴らしいのは、両サイドにきっちり投げ別けられる制球力、ボールになる縦に割れるスライダーを振らせる技術にあります。更にマウンド捌きは洗練されており、中学時代から全国の舞台で活躍してきたと言う話を聞いて、なるほどと思いました。牽制もただ一塁に投げるだけでなく、しっかり目配せを入れ相手を一塁ベースに釘付けにします。その上で塁間1.0秒台の素早いクィックも魅せますし、フィールディングも動きも悪くありません。そういった投手としての、総合力が高さが一番の魅力。

 ただその一方で昨夏は、甲子園に出場した延岡学園相手に、7回コールドで負けました。自分のペースが掴めないと、それに歯止めがかけられない脆い側面もあるので、その辺の精神的な成長も気になるところです。また甘くない球でも延岡学園に痛打されたのには、恐らく投球フォームに課題があるからでしょう。

(投球フォーム)

 ピンと引き上げた足を、地面に向かって伸ばします。そのためお尻が一塁側に落ちにくく、見分けの難しいカーブで緩急を効かしたり、縦に鋭く落ちるフォークの修得は将来的に厳しいかもしれません。しかし大きく前にステップすることで、着地のタイミングを遅らせることはできております。

 グラブを最後まで内に抱えられているので、両サイドへの制球は安定しています。また足の甲でしっかり地面を押しつけているので、ボールもそれほど高めに浮きません。特に変化球が、真ん中から低めのゾーンに集まっているのには好感が持てます。

 投球の4大動作である「着地」「球持ち」「開き」「体重移動」の観点で考えてみると、大きなステップを取ることで「着地」を遅らせることは出来ています。しかしその割には、体の「開き」が少し早く見えます。甘くない球まで踏み込まれて打たれるのは、開きの早い投手の特徴です。また「球持ち」が意外に浅いので、ボールにバックスピンがかけられず、手元まで伸びてきません。更に大きくステップさせることが、返って前への体重移動を阻害し、ボールにグッと体重を乗せることが出来ないのです。そのためボールが手元まで、生きてこないのではないのでしょうか。

将来の可能性

 こうやって細かく見てみると、意外に完成度が高さそうで、課題も少なくないことがわかりました。球速を増すなどパワーアップには成功したようですが、投手として何処まで実戦的なフォームを身につけているのか気になるところ。逆境の時のセルフコントロールや悪い時に悪いなりのピッチングができる術を何処まで磨けたのか、ぜひ確認できたらと思っております。その辺の成長が見込めれば、宮崎大会を突破して、全国の舞台にその勇姿を披露することになるでしょう。全国的に見ても今年の宮崎大会は、屈指の注目県、。その中心にいるのが、この投手であることは間違いありません。その期待に添うだけの、プレーをぜひ期待しています。

情報提供・文:2011.06.04  蔵建て男
  • 2011 年 6 月

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