原口 文仁選手 (帝京)
寸評
帝京の強打の5番打者として活躍し、自慢の強肩と140キロ投手が多く揃う帝京投手陣を引っ張ったキャッチャーだ。そんな原口の攻守を紹介していきたい。 (打撃) スクエアスタンスで構えて、グリップの位置は高い。腰が据わっていて、力みがなく、バランスが取れた構えをしている。 始動のタイミングを見ると、投手が着地を始めたところから仕掛ける選手で、捕手寄りのポイントで捉える選手。 東東京大会、甲子園の大会を振り返ると、ひきつける打撃を身上にしているようだ。ただ投手のストレートのスピード、キレが格段に上がる次のステージでこの打撃ができるか気になるところだ。 その後、足を回し込んで上げていき、インステップ気味で打っていく。スイングは鋭く、バットコントールも優れている。帝京の右打者の中では最もミート力が長けた打者ではないだろうか。 (走塁・守備) 平均で4.40秒前後。左打者に換算すると4.10秒と脚力は高い。都大会では5盗塁を決めており、初戦の敦賀気比戦では左中間寄りのヒットから一気に二塁に陥れて、走塁センスの高さを見せ付けた。 守備を見ると、実に落ち着いている。キャッチングはうまい。洞察力の長けたリードには定評があり、また帝京は4人の投手がいるが、4人たちの持ち味を引き出すことに腐心していた。 次のステージに進めば、多数の投手たちの持ち味を把握しなければならない。多数の投手をリードしたことは原口にとっては大きなアドバンテージになるだろう。 スローイングタイムは県立岐阜商業戦で計測した1.91秒が最速。肩の強さ、スローイング動作の素早さはピカイチだろう。
更新日時:2016.04.28
将来の可能性
打撃力、走塁技術、脚力、強肩、捕手としての技術はどれも高校生としてハイレベルで、完成度の高い選手だといえる。安定してヒットが打ち続けることができるのは打撃意識の高さによるものだろう。そして捕手としては複数の投手の持ち味をしっかり引き出すことができる幅の広さ、素早いスローイングはまさに超高校級だ。 攻守のバランスが取れて、野球頭が良い選手なので、先物買いする球団があってもおかしくない捕手ではないだろうか。
更新日時:2016.04.28
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