通算15HRの逸材が佐賀の強豪にいた!父からもらったバットが強打者へ成長させた
佐賀県内でも高校野球の強豪の1つに挙がる
龍谷。佐賀市長旗では優勝、NHK杯でベスト4進出と夏の大会の前哨戦で勢いに乗った。この夏は、2015年の夏の甲子園以来となる春夏通算5度目の甲子園を目指す。そのなかで、特に期待を寄せたいのは、主砲として打線を牽引する浦野 獅龍外野手(3年)である。
高校通算は15本塁打を記録しているチーム屈指の長距離砲で、175センチ、85キロの恵まれた体格から鋭いスイングをみせる。憧れはソフトバンク・
柳田 悠岐外野手(
広島商出身)を挙げるだけあり、打撃練習では豪快なスイングで強烈なライナー性の打球を連発。何度も快音を響かせていた。
1年秋から4番を任されている逸材だが、1年生11月が終わった時点では通算1本塁打だけ。スラッガーとして順風満帆なスタートを切ったわけではない。「ドアスイングだったので、球に対してドライブ回転をかけてしまっていた」と打撃技術に悩みを抱えていたが、この課題解決の裏には父の存在があった。
2年生の夏、不調に陥ったまま大会を終えた浦野に対して、「バットを内から出すイメージを養ってほしい」ということで、インサイドアウトバットと呼ばれる、しなるバットを父からもらった。このバットで素振りをしていくなかで、感覚を養うことができ、インサイドアウトの技術を覚えた。今となっては「好調を維持できる」道具として、浦野の欠かせない道具になっている。
「小、中学校の時は一緒にやっていて厳しい父でしたが、できた時はしっかりほめてくれました」とチームとは別のもう1人の監督として感謝の思いを口にした。現在は寮生活で、練習試合の時にしか会えない。集大成の夏は「良い姿を見せられるように頑張りたい」と意気込みを語った。
浦野はこの夏、甲子園のため、そして父への恩返しのためにバットから快音を響かせる。
更新日時:2023.06.10