菊地 ハルン選手 (千葉学芸)

寸評　千葉に現れた198センチの高校2年右腕、その投球はオリックス・山下舜平大の2年春を彷彿

　2024年のドラフト候補として注目したいのが、198センチの大型右腕、千葉学芸（千葉）の菊地 ハルン投手（2年）だ。 　佐倉シニア出身だが、当時は西崎 桔平投手（帝京）、洗平 比呂投手（八戸学院光星）がいたこともあり、控え投手で、ほとんど出番がなかった。 　それでも千葉学芸の高倉監督は、当時から187センチの高身長でありながら、器用に変化球を投げている姿に大化けの可能性を感じて、惚れ込んだ。熱心に誘った結果、千葉学芸に入学した。 　当時の直球は速くても120キロ台と、完成度が高い同学年の投手と比べれば大きく見劣りがする。菊地に誘いの話がきた時、佐倉シニアの松井監督は驚いたようだが、高倉監督の熱意を見て、千葉学芸への入学を後押しした。 　1年生の時は120キロ前半〜中盤がほとんどだったが、走り方や、トレーニング全般に取り組み、大きくスピードアップした。 　取材日の練習試合では、常時120キロ後半〜137キロをマーク。他の試合では141、142キロをマークしているようで、今では130キロ後半をマークすることは珍しくないという。高身長を生かしたオーバーハンドで、真上から振り下ろす直球は高角度で、打ちにくい。 　100キロ台のカーブを持っているのも強みだろう。直球と同じく、高身長を生かして打者の手元で鋭く落ちる。オーバーハンドで投げるカーブは打者にとっては脅威だ。 　 　今季活躍中のオリックス・山下 舜平大投手（福岡大大濠出身）の高校2年春を彷彿させる。当時の山下は直球が140キロ前半ぐらいで、変化球は曲がりの大きいカーブのみだった。 　高倉監督も、菊地について、球種を多く投げさせるのではなく、投げる球種を絞って、「ストレート」「決め球」「カウントを取れる球」の3つを徹底的に磨くことにこだわるという。 　ピッチング面のスキルを磨きながら、次のステージでも重要な牽制、クイック、フィールディングも徹底的に鍛え上げる予定だ。取材日では二塁牽制で刺すシーンを見せるなど、鍛えられていることを証明してみせた。 　菊地の目標は山下のような成長曲線や、エンゼルスの大谷 翔平投手（花巻東出身）のような剛速球投手になること。3年夏までには160キロを目指している。 　千葉学芸の高倉監督も3年夏にピークに持っていくための育成を踏んでいくと語る。千葉学芸は菊地以外にも投手は多く、じっくりと育てる余裕がある。最終学年には12球団のスカウトから注目を浴びるような投手になれるか注目だ。

短評

佐原戦では198センチの大型右腕の菊地 ハルン投手（2年）が先発した。1年生の時からベンチ入りしている投手だ。佐倉シニア時代は控え投手だった。それでも高倉監督が惚れ込んだのは、これほどの長身でありながら、器用に変化球を投げている姿に大化けの可能性を感じ、熱心に誘った結果、千葉学芸に入学した。 　1年生の時は120キロ前半〜中盤がほとんどだったが、1年間の体作りでスピードアップし、常時120キロ後半〜137キロをマーク。前日の試合でも141キロ〜2キロをマークしているようで、今では130キロ後半をマークすることは珍しくないという。 　100キロ台のカーブを持っているのが最大の強みだろう。198センチの長身を生かして、オーバーハンドで投げるカーブは打者にとっては脅威であり、菊地自身も得意としている。その菊地は4回2失点だった。 　オリックス・山下 舜平大投手（福岡大大濠出身）の2年春を思い出させる。当時の山下は140キロ前半ぐらいで、変化球は曲がりの大きいカーブのみの投球だった。 　その山下も右肩上がりに成長し、高校トップレベルの剛腕へ成長し、今に至る。高倉監督によるとNPBスカウトからは24年のドラフト候補として注目しているという声があり、一部の野球関係者からも絶賛されている逸材だという。