井上 尚英選手 (立正大淞南)

島根にいた188センチの長身左腕　ブレークの期待しかない

　ロッテのドラフト2位・友杉 篤輝内野手の母校、立正大淞南（島根）は県内でも有数の実力校で、昨年秋の島根県大会ではベスト8まで進出した。中国大会への出場を逃した悔しさを糧に、冬場のレベルアップを図っている。 　そのなか、期待したい投手が1人いる。身長188センチ、体重83キロの恵まれた体格が際立つ井上 尚英投手（2年）だ。 　セットポジションから動き出すと、軸足を適度に曲げて力を溜めながら、右足を一塁ベンチ方向に蹴りだして体重移動していく。右腕も使って壁を作って力を逃すことなく、最後に左腕を振り下ろす。 　自身でも「他の投手と比べて身長がある」と理解したうえで、最速134キロの直球の質を高めることを意識している。 　「角度を付けた投球ができるように、上からたたくように腕を振りつつ、リリース時に指先を立てるように投げることで、浮かすことなく回転がかかったストレートを投げるようにしています」 　先輩がいる頃はベンチ入りは叶わなかったが、自分たちの代に切り替わったところをきっかけに、身体づくりにも力を注いだ。トレーニングや食事トレにも取り組み始めたことで、7キロの増量に成功して、パフォーマンスアップに繋げてベンチ入りを叶えた。 　入学時は126キロだった最速を134キロまで伸ばした。バックネットから見ると、その球速の数字以上の迫力と、スケールを感じさせる。期待が膨らむ島根の長身左腕のブレークを楽しみにしたい。